学歴と起業の関係、起業家教育の意味

2004年9月7日付けのThe Wall Street Journalに、学歴と起業の関係に関する記事が掲載されていた。調査によれば、高等教育を受けずに起業に至った人たちは、necessity-based entrepreneurshipであり、高等教育を受けている人たちは、opportunity-based entrepreneurial activitiesを行なう傾向があるとのことである。

起業家のうち、17.8%は専門学校や技術系の学校、あるいはビジネススクールを卒業しているが、その一方で、高校を卒業しただけの人も10.4%、高校を中退した人が12.0%、大学を中退した人が13.7%いるとのことである。

米国では、起業家教育が盛んだと言われているが、実際、Palo AltoのトップスクールであるGunn High Schoolではそんな教育はなされていないし、さらに若い年代層についても同様である。そんな中で気づきつつあった「personal financeを教育しなければならないような人たちは、necessity-basedなのではないか」という私の仮説を裏付けるデータに出会えたような気がする。

日本では、起業家教育を総合学習の時間に導入しようとしているが、これは、生徒のやる気を促したりするために用いられることが多く、まだnecessary-basedな起業家のためのものではなく、精神論に終わっているだろう。平和なことではあるが、今後のことを考えると、ビジネスの雰囲気を知ることもさることながら、小さなビジネスをやってみることによって、基礎・基本の大切さを見直す機会にするべきではないだろうか。
by yoshinoriueda | 2004-09-09 09:59 | いろいろ読んで考える! | Trackback | Comments(0)

清涼剤はSilicon Valleyの抜けるような青い空。そして・・・


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