資格の死角!

2004年10月5日付の日経産業新聞に掲載されていた資格意識調査では、企業が評価する資格と、ビジネスマン個人が取りたい資格、取っている資格との間に差があることが明らかになっている。個人では、英語についでファイナンシャル・プランナーが人気のようだが、企業としては、英語の次には、社会保険労務士、税理士、中小企業診断士というものを評価するとのことである。

リクナビネクスト編集長の岡崎氏によると、資格は、取得しようとチャレンジする過程で、知識が体系的に整理されたり、学習を通じて新たな人脈を作ることができることに意味があるとのことである。個人的には、前者には完全に同意するが、後者については賛成しかねる。なぜなら、「学習を通じて」ではなく、資格取得後、さらなる研鑽を通じて人脈が形成されていくものだと思うからである。

確かに、学習を通じて新たな人脈ができることもあるかもしれない。しかし、資格を取得できなければ、その人脈の中で引け目を感じながら接しなければならないだろうし、そこに意味を見出してしまうと、資格取得自体が目的になってしまうだろう。

一方で、資格取得は、単なる通過点でしかなく、自分の目標に向かって研鑽を積むときには、資格取得者という一定のベースのもとで話ができる仲間のほうが、質は高くなることが多い。

自分自身、専門の試験準備学校のようなところに行って中小企業診断士の資格を取得したわけではないから、余計にそう思うのかもしれないが、資格を目的にしてしまうと、キャリアはそこで終わってしまうような気がする。資格はとってからが大切で、それをどう生かすかは、自分次第なのではないだろうか。
Commented by jinho at 2004-10-08 16:18 x
個人側の順位は勉強時間と独立の可能性を考えて妥当なランキングかと。企業側の順位は一時金を与えてプロの代わりにする算段にみえます日本企業は資格を活用できる機会を与えられないと考えてますので。(否定的なコメントですみません)。
Commented by yoshinoriueda at 2004-10-09 03:42
個人的には、独立の可能性を考えてというより、「勉強時間」(←おっしゃるとおり!)と「とっつきやすさ」に加えて「実用性」が、個人で資格を取得しようという際の大きな要因になっているような気がします。例えば、ファイナンシャルプランナーをとったからといって、「簡単に」一人でやっていけるかどうかは疑問です。

企業側については、プロの代わりにしたいというところはagreeです。ただ、やはり、プロはプロだと思いますので、健全な企業は、プロをうまく「使える」ようにするために、プロと比肩できるような知識や技能を、従業員に求めているのだと思います。

逆に言えば、そんなふうに考えてくれている企業なら、日本企業であれどこの企業であれ、専門性を大切にしているということですので、従業員も専門性を磨くことができると思います。
by yoshinoriueda | 2004-10-06 14:03 | いろいろ読んで考える! | Trackback | Comments(2)

清涼剤はSilicon Valleyの抜けるような青い空。そして・・・


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