KeyEye Communicationsの鷹取氏の講演を聞いて
2004年 10月 19日
「技術を持っていないけどそこに参入したいと考える大企業は、技術を持った会社を買うが、それは、なかなかうまくはいかない。(これをうまく活かすためには)大企業の中で、買収した会社の全てを理解し、包み込めるだけの技術力を持っていなければならない。」
もともと、会社を買おうと考えた大企業は、自分がその技術をもっていないから買おうとしているわけだから、買収した会社の全てを理解できるだけの技術力を持っていないことが多い。大企業はなんとか新しい技術をとりこもうとするだろうけれど、広い素地がないとうまく行かないし、たとえ、広い素地があっても、結局、大企業として受け入れる体制(組織)をとらなければ、なかなかうまく行かないということは容易に想像できる。当たり前といえば当たり前だが、この点は、自己矛盾をきたすような深い問題を抱えていると思う。
「I社は、コミュニケーションビジネスを理解していない。・・・主流から外れた人をそのように扱う。」
まさに、establishされた大企業がやっているような人事施策だと感じる。限られた資源を用いて分野を絞って事業展開するわけだから、主流・本流というものがあるのは当然であるが、新しい芽を摘み取ってしまうのは、結局人事なのかもしれないと感じた。
「(ベンチャービジネスが成功するためには、)技術として光るものが大切。また、売れるものを作ることが大切。」
ベンチャーキャピタルからみて、投資するかどうかの境目は、まさにここにあるのだが、それを体感しておられるんだなあというのが率直な感想。マーケットが大切ではあり、しかし、それ以前に、光る技術(コアコンピタンス)が必要であるということ。
「executionが大切」
意思決定がいくら早くても、正しくても、それをやり続けるということの前には無力である。なぜなら、経営とは、まさに実践なのだから...。当たり前といえば当たり前。経営学を学んでも、本を読んでも、人の話を聞いても、結局、やるのは自分自身であり、それがなければ前に進まない。
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鷹取氏は、結構、ベンチャーの世界を知らずに飛び込んで、そこで着実に成果を出しているのだという感じがする。もし、もっとベンチャーの世界を知っていたら、ベンチャー企業に転職などしていなかったかもしれない。知っているということは、必ずしも、知らないということよりよい状態であるとはいえないのかもしれない。下が崖だとしっていたら、誰がそこに飛び込んでいくだろうか?知らないからこそ飛んでみて、そして、飛び越えられていた。結構危ないこともしていたんだなと、後で振り返って気づく。もちろん、飛び越えられるかどうかは、その人の資質や努力にも依存するのかもしれないが、起業家というのは、そんなものなのかもしれない。
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