[UNFCCC]4/8のAWG-KPの様子

今朝の発見は、クリスティアーナ・フィゲレス事務局長と、宿泊してるフロアまで一緒だったこと。朝食に行くエレベータでご一緒した。今日のいでたちは、花柄(多分)をあしらったセルリアンブルーのシャツに白いタイトスカート。また、衣装替え用のショッキングピンクのスーツを片手に。

AWG-KP Contact Groupの会場Room1に到着。会議の開始時間になっているが、交渉団はほとんどいない。日本の交渉団は、Special Advisorの有馬氏と、経産省・外務省のスタッフ。議長は一応壇上にいるが、着席していない状況。

セントルシアの交渉官、登場。ぽつぽつと集まりつつある模様。傍聴席の周りには、日本人のオブザーバー・交渉関係者が結構いる。ざっと見渡したところで10名くらい。ほとんど環境省系か。

会議が始まる気配はない。壇上、議長達が端に集まって立ち話。有馬・元審議官(現在は特別調査員)は、ふらふらっと歩いておられるかとおもったら、女性の交渉官らしき人をつかまえて、空いていた椅子に並んで腰掛け、何か話をしている模様。会場には徐々に人は集まりつつあるが...

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RIMG0302 posted by (C)yoshinori

そうこうしているうちに会議スタート。

ボリビア。先進国の目標が科学の要請と整合しているということ。これが前提条件。今の状況は受け入れられない。GigaトンGapがある。先進国の目標は、これまで途上国が達成した削減量よりも多くなければならない。これも前提条件。オフセットを使うということは、途上国で削減するということ。( これはいわゆるダブルカウントの問題か)ルールの議論は、大きな削減目標があってからの話。法的拘束力のある枠組みにすることも必要。

ツバル:昨日すでに言ってるが、Question 1aから確認すべき。KPとLCAは全く異なるべき。長々しゃべっているが、いつもの繰り返しか。隣にいる人も、メモをとるのを止めている(^^;;まだしゃべるか...

ブラジル:先進国に、ツバルへの回答をする時間を十分にとっていただきたいが、我々にとって必要なのは、京都議定書第二約束期間を認めることであり、ツバルの言う事も分かるし、ボリビアの言う事も分かるし...で、何が言いたい?!またいつもの繰り返しか。

セントルシア:京都議定書第二約束期間をやるということが必須。それを政治的にコミットしなければ、スピンオフグループをつくっても、また政治的なコミットメントをそこで求めるだけ。Q 1bをダーバン前に合意しないとダメ。先進国はまず態度を表明すべき。

スイス:京都議定書第二約束期間やりまーす。1990年比30%削減!EU、Norway, NZ, 豪もそう言ってるよね〜内容がないのに長い。これが外交官というものか...

あまりの議論の馬鹿らしさにあきれて、隣のBINGOメンバーは、新聞を読み始めた(^^;; もはや、ビジネス界は、この交渉を見限ることになるか。

ロシア:カザフ、ベラルーシの問題、不公平に扱われているよね〜繰り返さないけどね〜京都議定書の前進をブロックするつもりはない。議論への関与はしていく。今、議定書メンバーとして、withdrawする気はない。入ってない奴もいるけどね〜

NZ:短く言うと...って言いつつ、なかなか結論に行かない(^^; ”comparable effort”に言及。コストベースの基準を使うことを意図。per capita GDPとか。これは能力を示すことにもなるし。

まだNZ。長い... となりのオジさん、まさに家でテレビをみながら新聞を読んでるモードに入ってる(^^;反対側の隣の人は、あいかわらず、メモを取るのを止めている(^^;

日本。有馬さん発言。

「京都議定書第二約束期間にはコミットしない。現在の目標の提出は、コペンハーゲン合意に基づくLCAの下でのもの。これで伝わっていなければ、私の英語がマズいからかも。現在の京都議定書は27%しかカバーしてないから地球規模の課題の解決には役立たないので、コミットはしない。メカニズムなどの議論には参加。一つの法的枠組みを希求。というわけで、セントルシアの質問1に答えることについては、日本は該当しないと考えている。」

EU:environmental integrityというところからロジカルに考えると...先進国だけでなく途上国も努力すべき。

あと20分。議長降壇、副議長登場。コロンビアに続いて豪。すべての主要国が参加する法的枠組みが必要。

ツバル、再び。ロシア、日本は、やらないということがよく分かった。そんな状況で、このままで議論を続けるのか。第二約束期間はやらないが、ルールの議論はやるということでいいのか。ルールを先に決めて、参加するかどうかを後で決めるということになるのはダメ。

ツバルは、ゲームのルールはこれから決めるが、自分で勝手に何か(目標など)を宣言して、ゲームに参加しろということ。日本はルールが何であれ、参加しない。EUや豪、NZは、ルールを先に決めようといいつつ、主要国が入るべきという条件については日本と同じ。

トイレに行ってる間に?!議長復活。「各国の主張は、聞いていて面白いが、短くまとめられているとは言いがたい。」禿同。副議長「法的問題に関するスピンオフグループやるでー」といってるうちに、コンタクトグループ終了。

午後4時前、KPのstock takingスタート。これまでの議論の繰り返し。会議の意味なし?

最後に、9月末から10月初旬にかけて会合を実施したいとの提案。ただし、予算制約がある。ということで、場所は未定。

日本の交渉官が、「こんなことやってるよりも、東日本大震災の復旧・復興に行きたいですね」と言っていたが、まさにその通りかも。
by yoshinoriueda | 2011-04-08 23:55 | エネルギー・環境 | Trackback | Comments(0)

清涼剤はSilicon Valleyの抜けるような青い空。そして・・・


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