シリコンバレーと比べて日本がワクワクしない理由

連休明け早々、5年ぶりにシリコンバレーから帰ってきたという人とメールでやりとりして感じたのは、「日本ってなんてワクワクしないんだろう」というその原因。

いろいろあるけれど、最近の様子に限定して考えるならば、人々が言っていることそれ自体があまりにも空虚であるということ。
原子力は止めるべきだ

風力や太陽光をやればいい

スマートグリッドが大切だ

なんだかんだ...
どれもみんな空虚だ。

シリコンバレーだとどうなるか。
こんな試作品ができたけれど、どうやってマーケットに出していこうか

こんなアイデアがあるんだけれど、それを実現させるためには、こういうチームをつくって、これくらいの規模で開発を進めて、いついつまでにはこんな風なところまで到達したい
空論だけでなく、実際にモノやサービスのプロトタイプが作りだされたり、それを動かすためにどうしたらいいかということを一生懸命考える。それで、それらが広まれば、世界は変わるんだということを示そうとする。だからワクワクする。日本とシリコンバレーの差はそこにあるような気がする。

口先だけで美辞麗句を並べ立て、耳障りのいい言葉であまり考えていない人たちを翻弄して、言うことをきかせてしまう。そういう人が「人物」であり、評価されるという社会。アメリカだってそういうところはあるけれど、シリコンバレーはちょっと違う。そんなことだけで生き残れるほど甘くはない。すぐに化けの皮がはがれて、信用されなくなる。

言葉は人を変える。しかし、それは心が一時的に変わるだけ。それだけでは生活、特に生活の質は変わらない。奥にある本当の価値はなんなのか、それを突き詰めて考えれば考えるほど、そんな言葉遊びにうんざりし、軽蔑さえ覚える。あるいは、逆に言葉遊びにつきあって、反対の事実を突きつけたくなる。

日本をワクワクさせるには、きれいな言葉で弄ぶのではなく、実際に何かを作り上げ、何かを変えていかなければならないのではないか。そんな思いにとらわれてしまうこと自体が、「シリコンバレー教(「狂」?! or 「症」?!)」なのかもしれないのだけれど...(汗)
Commented by gack at 2011-05-10 12:10 x
シリコンバレーの人のメンタリティは良く知りませんが、仰ってる事はまさにその通りと感じます。(大)企業の中にいると、空虚な美辞麗句で書類が作られ、空疎な会議ばかりが行われています。少しでも人と違うと目を付けられるし、声が大きくないと話は通らないしで、何とも生きにくい世の中です。
Commented by yoshinoriueda at 2011-05-10 21:17
しかも、大概の場合、「なんだそれ?」みたいなオトナな結論ばかり出すだけで、戦略もサプライズもヒネリもオチも無い...(ーー)

もっと具体的にどうなのよ、みたいな話とか、ほんでチャリンとお金の音がするんですか?、みたいな話とか、ワクワクするような話がもっとあってもいいような気がするのですが...
Commented by gack at 2011-05-10 23:20 x
私も「上と横」というエントリーを先日書いたところで、まさに同感です。。。個人的にはできるだけ楽しくありたいのですが。。。
by yoshinoriueda | 2011-05-09 20:49 | 思うに・・・ | Trackback | Comments(3)

清涼剤はSilicon Valleyの抜けるような青い空。そして・・・


by yoshinoriueda
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