地球環境関西フォーラム主催「わが国の低炭素技術を活用した国際貢献の現状と課題」
2011年 10月 27日
13:30開会
基調講演:「わが国の低炭素技術の移転・普及戦略」
秦 茂則氏(経済産業省産業技術環境局地球環境連携・技術室長)
14:20 ~休憩~
14:30取組報告
テーマ:「低炭素技術移転の現状と課題~インドの状況について~」
鈴木 胖氏(地球環境戦略研究機関関西研究センター所長、
当フォーラム環境戦略部会座長)
テーマ:「環境技術に係る人材育成のあり方~中国の事例に基づいて~」
植田和弘氏(京都大学大学院経済学研究科教授
当フォーラム アジアの経済成長と環境・エネルギー部会座長)
テーマ:「鉄鋼プラントにおける省エネ技術の移転の現状と課題」
北口久継氏(新日本製鐵(株)環境部地球環境対策グループリーダー)
テーマ:「産業用ヒートポンプの技術移転の現状と課題」
北山英博氏((株)前川製作所関西支社エネルギーチーム チームリーダー)
15:50パネルディスカッション
<コーディネーター>
鈴木 胖氏(地球環境戦略研究機関関西研究センター所長
当フォーラム環境戦略部会座長)
<パネリスト>
秦 茂則氏、植田和弘氏、北口久継氏、北山英博氏
17:00閉 会
経済産業省の秦室長のプレゼンでは、CDMなどの排出権を買うことにより、日本が京都議定書第一約束期間の目標を達成するために6000〜8000億円もの国富が流出するという事実、EUは東欧諸国を取り込むことにより、すでに1990年に比べて排出量が減っており、20%などの大きな数字を目標として掲げたとしても、日本のようには苦しまなくて済むという事実、二国間での取り組みを着々と進めているという事実などが紹介された。
参加者に聞くと、数字を示しながらきちんと説明されていたので、実態がよく分かったという感想を漏らしていた。
新日鐵の北口氏のプレゼンでは、CDQ(Coke Dry Quenching)をインドや中国に普及させることで、温室効果ガスの削減に貢献するという取り組みが紹介されていた。内容としては何度もお目にかかっていることが多かったが、笑いを取ろうとして少々スベり気味だったのがちょっとイタかったかも...^^;;
前川製作所の北山氏のプレゼンでは、ヒートポンプ技術の普及による温室効果ガス削減への取り組みが紹介されていた。印象的だったのは、海外展開の際、規格などによる制約が足枷となっているといった事実。規格というのは、武器にもなるが参入障壁にもなる。最近よく耳にする話だが、ビジネスの実際の現場でもやはりそれがおこっているということで、ここは、時間をかけつつしっかりと対応していかなければならないと感じた。で、やるのはどこだ?やはり経済産業省の産業技術環境局の中にある基準認証政策課や認証課か?
地味で時間のかかる仕事だけれど、こういったところに優秀な人材と資金を投入するということも産業振興の政策の一つではないだろうか。そんなことを感じた午後だった。