中学生・高校生にアドバイスするとすれば
2004年 12月 13日
そんな親の子供の進路に対する期待は、技術系(72%)、医療・バイオ系(68%)、教育関係(61%)、法学系(57%)などが高く、芸術系・エンターテインメント系というのは32%にとどまる。昨日、シリコンバレーではArtに触れる機会が少ないような気がすると感じると書いたのを裏付けているかのようである。
こうなってくると、子供たちは、そのプレッシャーにうまく対処しなければならない。実際、ボランティアとして子供たちに接していても、「授業中の課題を評価の対象にします」といえば、彼らは、本当に一生懸命やる。ちょっと、調子が良すぎるんじゃないか?と思うこともあるが、日本の高校生に比べると、かわいいものかもしれない。授業が終わったら、ちゃんと「ありがとう」というなど、礼儀もそれなりにわきまえている生徒もいる。
それはさておき、アジア系アメリカ人だけが教育熱心かと言うと、そうでもない。Palo Alto High Schoolはアジア系アメリカ人は18%しかいないが、2003年のベイエリアにおける高校としては6番目に位置している。このようなアジア系アメリカ人が3割を切る学校は、トップ10の中の半数、5校を占める。そのような学校の特徴は、9割近くの親が学士以上の学位を持っているということである。
親の子供に対する影響は大きい。人間を、学校の成績だけで評価する時代は終わったのかもしれないが、高校卒業までに学ぶことは、これからの社会で生きていくうえでの基礎となる。今、中学生、高校生にアドバイスするとすれば、「これくらいの知識は持っていて損はないし、実際、本当に役に立つから、ちゃんと基礎トレーニングをしておいたほうがいい」と言うだろう。創造も「無」からは生まれない。大人が言う「学校で習うことなんて社会に出てから役に立たない」といった言葉など信じる必要は無い。それは、その人が、活かす術を知らないだけかもしれないし、活かすことができる場所に踏み込んでいく勇気がないだけかもしれないからだ。全ては、(いつの間にか)次の準備につながっている。そう信じてがんばって欲しい。
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