「ネアカ」こそ長続きと勝負強さの秘訣
2012年 05月 20日
連休中に開催された体操のロンドン五輪代表選考会をかねたNHK杯で選手たちが競り合っている様子が、インタビューとともに掲載されていたが、結局、
練習を楽しみ、練習の成果を信じ、他人の評価ではなく、自分の演技に集中するという「ネアカ力(りょく)」が勝負力であるということが記されていた。
(写真は、体操の田中理恵選手)
このネアカということについては、『子どものための哲学対話』(永井均)という本に、ネアカとネクラの話が書いてあることが紹介されていた。哲学者の永井均氏は、
誰かに認められなくては満たされない人をネクラ、勝負のときも、なにか目標のために努力しているときも、やっていること自体を楽しみ、満ち足りている人をネアカと定義しているらしい。
動機付けの理論でいえば、ネクラな人は、ほめられたり注目されたりといった外発的な動機が必要なのに対して、ネアカな人は、自分の興味・関心がもたらす楽しさによる内発的な動機で、行動が満たされるということなのだろう。
『ビジネス<勝負脳>』(林成之)でも、一流のアスリートにネクラな人はいないという話が書かれていた。高いレベルにいくためには、周囲から見て大変だと思うような練習をしていると思うが、本人はきっと苦しい中にも何らかの「楽しさ」を見いだしているはずだ。
ほめられたり注目されたりというだけでは、長続きしない。複数の動機に支えられることで、長続きする。それが結局、力を蓄えることにつながり、いざという勝負の時に強さを発揮するのだろう。
どんなに叩かれても、つらいことがあっても、楽しさを見いだし、ネアカに生きよう〜♪