インターネットのセキュリティーとセレブな食器♪の関係---
2005年 04月 09日
シリコンバレーの地元紙San Jose Mercuryには、GoogleのSchmidtやPage、Brinらの給料が$1だという記事や、i-podならぬ"trauma pod"の話題、スパムメールを送ったJeremy Jaynesが9年の禁固刑を言い渡された話題などが掲載されていた。
Googleの創業者のような成功した起業家は、ある程度の株を持っているから、それを売れば現金は手に入るわけで、日々の生活に齷齪するような庶民とは違うので、$1という給与であってもなんの問題もない。実際、先日、彼らがスキーに行ったという話も耳にした。(ホントかどうかは定かではないのだが・・・)
さてさて。それはともかく、シリコンバレーらしい話題だと思いながらページをめくると、VerisignがWilliams-SonomaのCEOをボードメンバーに加えるという話題に目が留まった。
Williams-Sonomaといえば、奥様御用達のブランド ♪
食器やダイニングに関係する商品はとても洗練されていて、店内は、女性でなくとも目で見て楽しめるところである。当然のように我が家にも食器などがあるのだが、昨夜私が子供たちのために作った「お粗末チャーハン」なぞ、ちょっと似合わないような雰囲気...(^^;
そのCEOが、インターネットの会社のボードメンバー?
不思議に思って、Williams-Sonomaのサイトで経営陣の略歴のページを見てみると、CEOのEdward Mueller氏は、テレコム関連の経歴をお持ちのよう。そんなEdward氏がVerisignのボードに入るのは、とりわけヘンな話ではないだろうと納得。
逆に、どうして現在Williams-SonomaでCEOなのか?というところのほうが興味が湧いた。
このEdward氏、 2003年1月からCEOのポジションに在籍。1999年から、Williams-Sonomaのボードメンバーだったようである。それ以前には、SBC AmeritechというSBC Communicationsの子会社で$40Bのビジネスを仕切るCEOだったとのこと。SBCグループには1968年入社ということだから、私が生まれる前から(!)SBCの電話関係ビジネスを経験され、Pacific BellやSouthwestern Bell Telephoneの社長兼会長や、SBC International Operationsの会長なども経験されている。ちなみに、Missouri大学でエンジニアリングの学位を、Washington大学でMBAをとっている。
これだけの経験があれば、どうやって商品やサービスを提供すればいいのかということも分かるだろう。ビジネスの分野は、通信と消費財というところで異なっても、基本は同じなのかもしれない。米国通信業界の推移をみると、Edward氏が通信ビジネスをされていたころのアメリカは、規制産業の色合いが濃いかもしれないが、規制が緩和されてから、「通信=インフラ」ではなく、消費財メーカと同じような位置づけになってきているようにも見える。すべてはお客さまが基本。プロフェッショナルなサービスを提供してこそ価値が生まれ、生き残ることができる。
いずれにせよ、Williams-Sonomaという会社は、ハイテクではないけれど面白い。どんなふうに取り上げられていたか全く忘れてしまったが、スタンフォード大学のビジネススクールでも授業のなかで出てきた覚えがある。株価も長期的には伸びている様子(Yahoo! Finance)。
Verisignを取り巻くビジネス環境は、昨今インターネットのセキュリティーが話題になっているように悪くはない。そんな中で、Edward氏のWilliams-Sonomaでの経験をうまく取り込むことができれば、さらに伸びるのかもしれない。両社、請うご期待!というところか...