「世界を変えたければ物理学を勉強しよう」by イーロン・マスク

宇宙起業家astropreneur.jpのサイトに、スペースXのイーロン・マスク氏が、クリス・アンダーソン氏とTEDで対談している様子が記されていた。
C(クリス・アンダーソン) 私の理論では、あなたはデザインを、システムのレベルで考える能力があって、テクノロジーとビジネスとデザインを、TEDならぬTBDですね、これらをひとまとめにして類まれな方法で総合することができる。そしてここが肝心なんですが、そのまとめあげたものに凄く自信を持っていて、とんでもなく大きなリスクも負うことができる。あなたは自分の財産をそれに賭けました。しかも何度もやっています。ほとんど誰にもできないことです。その秘伝を教えることはできないでしょうか?それを教育システムに組み込んだり、誰かに伝えることは出来ないものでしょうか?あなたがしたことは本当に驚くべきことだから。

E(イーロン・マスク) ありがとうございます。考えるための素晴らしいフレームワークがあります。物理学です。原理と推論、つまり物事を本質的な真理まで煮詰め、そこから推論するということです。アナロジーで推論するというのでなく、我々は生きていく上でアナロジーによる推論をしています。これは本質的には人のしていることを真似て少しだけ変えるということです。それは必要なことです。そうしなければ、日常生活も精神的に困難になります。しかし、何か新しいことをしようという時は物理学のアプローチを使う必要があります。物理というのは、量子力学のような直感に反する新しいものを見つける方法なんです。だからそのようにするのが重要だと思っています。またネガティブなフィードバックに注意を払うことも重要です。特に友人に意見を求めることが大切です。シンプルなアドバイスに聞こえるかもしれませんが、ほとんど誰もやっていないことで、凄く力になるんです。
アナロジーによる推論だけでなく、物事を本質的な真理まで煮詰め、そこから推論するという物理学の手法が、「何か新しい」ことをしようとするときに役に立つとのこと。

しかもテクノロジーを考えるときに、物理の知識は欠かせない。物理では原理に従うものは再現性があり、誰がどのようにやっても、基本的には変わらないということが担保される。

残念なことに、日本には、物理を理解している文系の人が少ないし、物理を理解していない人が、アナロジーによる推論だけの薄っぺらい知識で、「浅い」議論を繰り返し、制度や生活をヘンな方向に導いてしまうということは、最近よく見かける話。

例えば、電力システムの話。通信と電力の違いさえ分からない政治屋や官僚、御用学者が、経済学の論理だけでなんとかなるだろうと思っているように見える。電力会社に既得権益があって、そこを崩したいというのは分かるけれど、物理の観点、工学の観点からみて、逆戻りできないことを安易にやってしまうのは、この国を支えている技術の根幹を揺るがす事態に発展しかねない。

それが分かる人は変化に反対するけれど、そんな人を「抵抗勢力」といって切り捨てるのは、浅はかなメディアやネット世論。イーロン・マスク氏は、「ネガティブ」な反応に注意を払うということもやっているというから、心が広かれているというか、なんというか、やはりある意味、一流なのだろう。

さて、そんな揺らいでしまうかも知れない世界を生きてゆくためにも、たとえ世界を変えることができなくても、物理を知っていれば、世界が変わることに対応できる。最後の最後には、せめて自分の身を、そして大切な人を守ることを目指すとするか。。。

  by yoshinoriueda | 2013-09-01 12:42 | エネルギー・環境 | Trackback | Comments(0)

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