Missionとは違うのだよ!Missionとは!
2005年 04月 14日
じゃあ、何なんだ!ビジネスをクリエイトするのは?
JaM Japan Marketingの大柴ひさみさん曰く、
「"Mission"ではなく 心の底から わき出る社会貢献の"Desire"が新たなビジネスをクリエイトする」とのこと。普通の人ならこんな風にはなかなか言えない。そう感じた一言だった。
そのビジネスが社会にとってどんな価値を生み出すのかということを考えるのは、起業家にとっては必須である。しかし、技術系のベンチャー起業家の場合、この視点が欠けることが多い。本来、技術系であれ、それ以外であれ、考えるべきところは同じなのである。ベンチャーキャピタルベーシックのビジネスプランに関する記事でも一部 触れたが、どんな問題が現時点で存在して、それをどのように解決するのかがビジネスのコアとなる部分であり、付加価値を生み出すところである。そして、どのように解決するかというところで技術を使うのか、それ以外のものになるのかという違いがあるだけである。
ベンチャー起業家だけではない。日本のメーカーなど既存企業の方々と話す場合も、相手が技術のバックグラウンドを持っていればいるほど、そんな視点からの発想が少なくなる。どうしても、自分たちが持っている技術はこれで、それをこのように応用すればいいのだという話の展開になる。仮に、シリコンバレーでいい技術を見つけて彼らに紹介しても、NIH(Not Invented Here)という発想、即ち、自分たちで開発したものでなければ採用しないという発想から、拒否反応を示すこともあるようだ。それは誇り高き技術者なのかもしれない。しかし、忘れてはならないのは、誰も、誇りに対してお金は払わないということである。
逆に、ユーザー企業だったらどうなるのかというと(あるいは、ユーザー企業でなくともそうかもしれないが)、今度はまた逆で、社内の人間は信用しない、といった態度をとる場合がある。「どうせ、お前には理解できるまい!」という考え方は、残念ながら存在している。それが、大学教授だったり、著名な人物だったりすると、あっさりと主張を認める。「あの○○先生が言っているのだから」と。
権威の前に屈するのは容易である。自分で考えなくてもいいし、後で、「それは○○先生がおっしゃったことですから」と言い訳することができる。本人は自己保身しているのかもしれないが、そんな情報だけで意思決定させられ、責任を追及されるほうとしてはたまったものではないだろう。そんな上司の姿を見て、自分で考える部下が育つはずがない。
さて、それはともかく、SVJEN(Silicon Valley Japanese Entrepreneur Network)が主催した今回の第6回起業家トークセッションは、今までの半導体やソフトウエアに関連した起業家とは違うタイプの起業家だったため、参加者の顔ぶれも多様性に富んでいた。弁護士事務所Morrison & Foersterの会場も、ちょうどよいコンパクトさで、今までのような広い会場とは少し異なっていて、「密着感」のようなものがあって良かったと思う。
以下、(きっと、誰よりも早い)SVJEN第6回起業家トークセッションの非公式レポート...
■いくらビジネスプランがユニークで優れていてもエンドユーザーが財布を開かないとビジネスは成立しない。エンドユーザーにどんな価値を与えることができるかが大切。そのためには、マーケットのニーズとデマンドに自分のビジネスが合致していることが大切。
■自分のビジネスの成功を信じるビジネス・エバンジェリストになること。自分が信じていないことを他人に信じさせることは不可能。
■優秀なマーケターは信頼を売る。マーケティングの基本は「trust」である。
■niche:人と違うことが大切。
■業界を問わないマーケティング会社なので、クライアントごとに猛烈に勉強する。日々努力、日々勉強することを通じて、(マーケティングという分野の)専門性を高めている。
■ベンダーではなく、パートナーという意識を持って仕事をする。即ち、いかに顧客が成功するかということを考えて提案する。そこが付加価値を生み出している。
■人間、生まれながらにしてみんなマーケター。好奇心が大切。人間を知ることが大切。
■良いパートナーを探すこと。共通した価値観が大切。
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追伸:大柴さん、来月、ヨットでハワイまで航海に出るとのこと。お気をつけて。
じゃあ、何なんだ!ビジネスをクリエイトするのは? JaM Japan Marketingの大柴ひさみさん曰く、 「"Mission"ではなく 心の底から わき出る社会貢献の"Desire"が新たなビジネスをクリエイトする」 とのこと。普通の人ならこんな風にはなかなか言えない。そ...... more
一応、2回のコメントは残しておきますね。これも何かのご縁、あるいは記念ですから!
これからもよろしくお願いいたします_(--)_