総合資源エネルギー調査会原子力小委員会第8回会合開催~♪

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総合資源エネルギー調査会原子力小委員会第8回会合が経済産業省地下2階講堂にて開催された。

本日の議題は、「国民、自治体との信頼関係構築」。「柏崎刈羽原子力発電所の透明性を確保する地域の会」の新野良子会長からのプレゼン(pdf)と、それに対する質疑を中心に会議が進められた。

新野会長の丁寧な回答は、ご苦労されている経験がにじみ出ているものだったと感じられた。ご発言の一部は以下のような感じだった。
立地地域と消費地を分けることは違和感がある。地域の特色というのはあるかもしれないが、共有すべき情報は全国区であるべき。

情報というのはひとつよりは沢山あった方が安心。情報は受け手が選択するものであり、出し手は、出せないもの以外は全部出すということを心掛けてほしい。

平時はともかく、つまづいたとき(有事)には、物事が決まったプロセスが理解できていることで、振り返ることができ、議論することができる。

国の役割が重要。国の役割・責任には相当期待。事業者とは違う役割が当然あるべき。しかし、今までは事業者代行と見える部分がある。住民は国の責任だと思っているところに、事業者が来ることがあって、国の責任者の方からご説明いただきたいという要望が国民からある。

小中学生にはきちんと説明していくときに読み解く力をつけていただきたい。考える方はあとで良い。読み取るときの力を公平にしていただければ、何かあったときに説明も容易になり、早道。

中間層が抜けて賛成・反対と二極化すると、主観が混じり、新たな考えを生み出しにくくなる。
「考える力」と「読み解く力」を分けて考えられているところも面白いと感じたが、最後にある「主観が混じり、新たな考えを生み出しにくくなる」というところは、イノベーションにもつながるおもしろい考え方だと感じた。イノベーション、すなわち新たな考えを生み出すためには、独りよがりではダメである。つまり、主観が支配しているような状況ではダメなのだ。そう考えると、事実やデータに基づかない議論からは、有益なものは生まれにくいのかもしれないと感じる。直観も、事実やデータに基づいて初めて、有益なものになるのだろう。

一方、委員の発言の中では、圓尾委員のご発言が印象的だった。ポイントは4つで、まとめると以下のようになるだろう。
1. 国民との信頼関係の構築について、政治家のリーダーシップが一番大事だということ。

2. 理解活動を進める上で、「自分の意見を理解してくれないことがおかしいので、どうやって説明していったら分かり易くなるか」と考えることは「上から目線」。例えば、原子力の再稼動に国民の56%が反対している実態があって、それに対して、なぜ反対しているのだろうということをまず理解することが大事。

3. 交付金について、40年経過した後、廃炉にする場合にも交付金を継続して出すのは、モラルハザードにつながる。

4. 賛成・反対の二極化からは何も生まれないということに強く合意。中間の人へのアプローチがないという点は、事業者やマスコミも考えていくべき。NHKの日曜討論でも賛成と反対がいて、討論を戦わせて、結局何も生まれないということが繰り返されている。建設的な意見を集約するためには、中間層を意識していくことが必要。
なお、大阪大学大学院工学研究科環境・エネルギー工学専攻教授の山口委員の「発信する情報が十分に練られているのか・論理構築されているのかが重要」という話も腑に落ちるものだった。

ちなみに、土曜日の読売新聞報道によると「電力会社に対して原子力発電所で発電した電気の拠出を義務づける検討に入った」ということだったが、そんな議論は行われなかった。(ただし、資料5の2ページ目に「必要に応じて、原子力の電気の利用のあり方(市場への電力の拠出等)についても、適切な場で検討されるべきであること」という記載はあるが) → 以下の「More」参照

これで論点は一巡したので、次は、一旦これまでの議論を振り返り、整理していくという作業に入るか?!期待して待っていることとしよう。
 
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More 読売新聞報道他
電力会社に原発の電気、拠出義務づけ…政府検討 2014年10月25日(土)11:28

 政府は、2016年4月からの家庭向け電力小売りの自由化を控え、新たに参入する販売業者でも電気を調達できるように、電力会社に対して原子力発電所で発電した電気の拠出を義務づける検討に入った。

 電力を売買する電力卸市場に、一定量の電力を出すようにする。

 27日に開かれる経済産業省の有識者会議「原子力小委員会」で、今後の検討方針として示す。

 電力卸市場は、発電した電気が余った電力会社などと、電気を調達したい販売業者の取引を仲介する。日本卸電力取引所が03年に設立され、東京電力、関西電力などの電力会社のほか、新規参入会社など約90社が会員になっている。

 ただ、現状では日本全体で使われる電気の量の1%程度しか売買されていない。電力を卸市場に売るかどうかの判断は、現在は電力会社に委ねられている。自社で売る分の電力の確保を優先するため、市場に出すことには消極的なためだ。

 家庭向けの電力小売りが自由化されると、携帯電話販売会社や住宅メーカーなどの数多くの異業種参入が見込まれる。多くは自前の発電所を持たず、卸市場を利用して、電気を調達することになる。


*****

日経「廃炉推進、新支援策を検討 経産省、会計処理見直しも

経済産業省は27日、古くなった原子力発電所の廃炉を円滑に進めるため、原発が立地する自治体への新たな財政支援策の検討を始めた。電力会社向けの対応として、廃炉を決めても一度に巨額損失を計上しなくて済むよう、会計処理のル-ルを見直す。廃炉は自治体や電力会社の経済的な負担が大きいため、経産省は年度内に対策の方向性を打ち出す考えだ。
経産省は国内の老朽原発7基について、年内にも電力会社に廃炉か運転延長かを判断するよう求めている。できる限り早く対策を取りまとめ、判断に生かしてもらう。
原発が立地する自治体は現在、電源立地地域対策交付金を受け取っている。経産省によると、今年度の予算額は約987億円で、各地で地域経済振興などに向けた予算として使われている。
廃炉が決まった場合は、翌年度から支給の対象外となる。同日の総合資源エネルギ-調査会の原子力小委員会に出席した福井県の西川一誠知事は「廃炉は完了するまで長い期間がかかる。(原発が)更地になるまでの安全対策、地域支援などの新しい仕組みが必要だ」と述べ、経産省に新たな支援を求めた。
経産省も「多くの立地自治体で原子力関連の歳入の割合が高い」とし、産業振興や雇用対策などの名目で新たな財政支援に乗り出す検討を始めた。年度内にも具体的な仕組みなどを詰める。
電力会社の会計制度の見直しも急ぐ。現在は廃炉を決めると、電力会社は一括で巨額の損失処理が必要となる可能性がある。経産省は特別損失をできるだけ少なくするため、近く電気料金審査専門小委員会の下に作業部会を立ち上げ、緩和策の議論を始める方針だ。
廃炉を巡っては経済面以外の課題もある。現状では廃炉作業で原子炉などから出る放射性廃棄物の処分場はどこに整備するか決まっていない。小委員会では「廃棄物の行き先は日本全国に関わる問題だ」とし、検討加速を求める声が上がった。
この日の会合では、電力会社に対し原発で発電した電気を拠出することを義務付けることも検討課題として上がった。2016年4月からの電力小売りの全面自由化を見据え、新たに参入する販売業者が電気を調達しやすくすることが目的。経産省は「指摘を踏まえ、必要に応じて検討する」としている


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  by yoshinoriueda | 2014-10-27 12:59 | 旅・風景・グルメ | Trackback | Comments(0)

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