住職近接も少子化対策になりえるのか?!

職場の近くに住んでいる女性は、子供の数が多いというデータがある。これは、中小企業白書2006年版第3部第3章第8節の第3-3-52図「通勤時間別女性従業員1人当たり出生子ども数~通勤時間が短いほど女性従業員1人当たり子ども数が多い~」で示されたデータである。

この背後には、子供を生んだ後、自宅の近くの企業に勤めているということが考えられる。子育てをしながら仕事をする場合、子供を保育所などに預けて職場に行き、帰りに子供を引き取りにいくことになるが、そんな送り迎えをすることを考えると、職場は近いほうがいいのは言うまでもない。交通事情を考えると、都市部では、車よりも自転車で移動できる範囲ぐらいが望ましいのではないだろうか。そんなことを考えながらこのデータを眺めていると、たしかに職場と自宅が近いというコンパクトな町は、子供を育てやすい環境にあるといえるのかもしれない。(参考:コンパクトシティ

一方で、子供の作りやすさということを考えると、これまた「住職近接」のほうがいいのかもしれない。残業した上に通勤時間が長ければ、配偶者と触れ合う時間は短くなってしまうし、体力的にも負担が大きくなってしまう。JFPA(日本家族計画協会。一瞬、JTPAかと思いきや、まったく違いました(^^;;)の北村邦夫常務理事は「出生率低下を食い止めるために『もっとセックスを』」と唱えておられるようだが、その賛否はあるにせよ、通勤時間が短ければ、少しは効果があるのかもしれない。(通勤時間とセックスの頻度の間に何らかの相関関係が見出せるデータがあれば、多少はその主張を補強することができるのかもしれないが、そんなデータあるのかな?)

ただ、思うに、通勤時間が短ければ、男女とも家事育児を分担したりする工夫の余地は生まれるかもしれないので、子供を生んで育てようという人は増えるのかもしれない。逆に言えば、それがなかなかできない日本の国土事情自体も、案外、少子化を助長しているのかもしれない。
by yoshinoriueda | 2006-06-25 21:15 | 政治・経済・政策・地域開発 | Trackback | Comments(0)

清涼剤はSilicon Valleyの抜けるような青い空。そして・・・


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