「常識」のレベルを上げる
2006年 08月 08日
診断士の試験では、いわゆるヒト・モノ・カネに関することがらに加え、経済や関連する法律、ITシステム、中小企業に対する施策など広範囲に亘る知識が問われるものの、ビジネスに携わっていれば、知っていて損はないことばかりだと思う。
この手の実務関連資格に挑戦するということは、ある意味、「常識」のレベルを上げるという作業なのだと思う。ここでいう「常識」とは、考え方の「型」のようなものである。例えば、IT関係の資格に挑戦すれば、IT関係の仕事で求められる考え方の「型」を身につけることになるだろうし、この診断士という資格に挑戦すれば、ビジネス全般で求められる考え方の「型」を身につけることになるだろう。
ただ、中小企業診断士というのは、よく「足の裏についた飯粒」とも言われるように、「とっただけ」では「食えない」資格である。知識があるということと、稼ぐということは別である。そんなことは私から見れば「当たり前」なのだが、そこを勘違いしていると思われる人に出会うことも多い。
もう一つ注意しておかなければならないことは、「型」を学んだら、それを踏まえた上で、それを超えていく、あるいは「型」を進化させていく必要があるということだ。そこに囚われ続けてはならない。苦労して身につけたことを活用するのはいいが、状況によって「常識」は変わってくる。それに合わせ、「型」を進化させる作業は、「型」を習得してから延々と続くものなのである。
電車を降りると、台風が近づいているせいか、いつもになく風が吹いていて、外気の暑さを和らげてくれていた。そんな風に吹かれても折れない柳の枝のように、自分も自分の中にある「型」を進化させ続け、しなやかに生きていきたいものだと思った。
仕事も忙しいと思いますが、ブログの方も相変わらず充実されているようで、頭が下がります。
中小企業診断士は今、私の部下が挑戦しています。勉強の苦労話を聞くたびに、さすが上田さんと思っています。部下は早く帰らせてもらえないので不満が溜まっているうようですが、先週の試験は手ごたえがあったようです。