あらためて適性について考えた週末

スタッフの評価の締め切りが迫っており、平日はあまりに忙しいのでゆっくり考えることができなかったが、週末、あらためて「適性」について考えてみた。果たして適性とは何か?

自分が何に適しているのか?など、分かっていれば苦労はない。いろいろなことを試していくうちに、何に向いているかが分かってくる。ポイントは「試していくうちに」というところで、2つの要素が必要。

一つ目の要素は「興味」。試そうという意思は、興味があるところから出てくるわけで、興味がなければ始まらない。二つ目の要素は「継続する力」。根気よく続け、やり抜かなければ、本当の好きか嫌いか、適性があるかどうかは分からない。興味があるからこそ継続することができるという場合もあり、二つの要素は補完的なところがある。

「お前らの作品は所詮コピーだ」――富野由悠季さん、プロ論を語る (2/5)」という記事で、機動戦士ガンダムシリーズの監督である富野由悠季氏が以下のようなことを語る部分がある。
11、12歳まで好きだったものにこだわれ

 そうは言っても、全部を好きに作って済むかというとそんなことは絶対ありません。手塚先生の場合は、子ども向けの漫画を描いていく中でハウツーを学んだ上で、鉄腕アトムに結実させたというプロセスは間違いなくあります。そのプロセスに関して言うと、コツコツやるしかないんです。

 そこでもう1つ重要なモーメントは、他人のコピーになってしまうかどうかは、その人が本性的にもってる指向性や方向性に合致しているかしていないかです。11、12歳ぐらいまでにあなたが好きだったものにこだわれ、ということです。その延長線上にあるものと今やってる仕事がフィットするとかなりいい所に行くだろうと言えます。

 高校卒業以降の技術論で手に入れた物は時代に振り回されます。時代の技術論に振り回されるところがあって、オリジナルなところに行けない。いいアイデアだと思っても、アイデアを3つ4つ重ねても、あまりうまくいきません。よほどのまぐれあたりとか、人との出会いでもない限り。

 自分が子どものころにこだわっていたある方向性、指向性、目指すべきものです。重要なのは目指すべきもの。あの時ぼくは昆虫が好きだったが、解剖とか分類とか全部正確にやりたいんだけどできなかった。そういう方向性と、18歳までに身につけた技術論がドッキングするようなものを見つける必要があるんじゃないか。
なるほど、この考え方は、一つの見方としてありえる。自分自身は、結構、少年のころの興味に近いところの仕事をしてきたということもあるのでラッキーな部分はあったのだが、普通は、少年のころの興味を仕事にしていくことができるというのは稀なのではないだろうか。

ちなみに、アニメの関係で、BlueBloomBlogの「適性とは何か? 」という記事には、継続することの大切さを示す一節がある。
ドクタースランプやドラゴンボールで有名な鳥山明はこう言ってます。「漫画家の才能の枯渇は絵が崩れるときに始まる」すなわち、沢山 マンガを書いていると、だんだん主人公の顔が変わってくるということです。そうするとスランプになって漫画が描けなくなる。彼は、その事実に気がつき、漫画家で大成するには、線が崩れてはいけないと考え、毎日、大量の絵をとにかく描き続け、線が崩れないようになった。と言います。

現に、途中で消えた漫画家は、ほとんどが有り余る才能の持ち主であるにもかかわらず、多産に対応できなかった漫画家達です。

短歌の先生と話した時、「毎日 短歌を作ること。それが良い短歌を作る唯一の方法です」と教えられましたが、これも同じ原理のようです。

ようするに、「量は質に変質する」ということでしょう。才能が無くても、10万枚のイラストを描けば、イラストレーターの才能が出来る ということです。言葉を変えれば「継続は力に変質する」という筋肉の強化と同じです。

養老先生の話の裏がとれたので自信を持って結論しましょう。

「適性とは、天性よりも経験と訓練によって作られるものである。」

これは真理のようです。
現在、国立新美術館で開催されている「巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡」、またサントリー美術館で開催されている「巨匠ピカソ 魂のポートレート」でとりあげられているパブロ・ピカソは、91年の生涯で、驚くべき数の作品を残しているとのこと。
パブロ・ピカソ(Pablo Picasso, 1881年10月25日 - 1973年4月8日)はスペインのマラガに生まれ、フランスで制作活動をした画家・彫刻家・芸術家。ジョルジュ・ブラック同様、キュビスムの創始者のひとり。生涯におよそ13,500点の油絵と素描、100,000点の版画、34,000点の挿絵、300点の彫刻と陶器を制作し、最も多作な画家であるとギネスブックに記されている。@wikipedia
プロとして仕事をする以上、仕事の対象が「好き」だというだけでは、「適性」があるとはいえないのかもしれないが、「好き」であることは、一つの大切な要素であると言えるような気がする。

そんな大切な要素を持ったスタッフを、いかに「結果」を出せるようにしていくかが、マネジャーの仕事なのかもしれない。

で、自分自身の適性はどうか?うーん、こりゃ難しいなぁ...(^^;;

参考:
「ピカソのピカソ」@asahi.com
【パブロ・ピカソ】@19世紀絵画教室 - 子ども美術館

  by yoshinoriueda | 2008-11-09 21:42 | 思うに・・・ | Trackback | Comments(0)

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