CVCA(Customer Value Chain Analysis)は「見える化」のツールである

スタンフォード大学で機械工学を教えている石井教授の講演を聞く機会に恵まれた。大学では、Design for Manufacturabilityという講義をされており、その中で、Customer Value Chain Analysis(CVCA)という考え方を実践されている。

CVCAとは、お客さまの声を聞き、それを仕様に落とし、生産に展開していくというものである。主に、メーカーの商品開発を題材とし、利害関係者の間のお金のやり取りや、文句(情報)のやり取りをマップに落とし込み、どんな価値がどこで誰に提供されるのかということを分析していくものである。

商品を開発するに当たっては、開発者の思い入れなどが強くなりすぎ、市場のニーズとのズレが大きくなることがある。それを企画・設計段階で構造としてとらえておくために、CVCAが使われることを想定している。

実際、事業を進める上では、ビジネスモデルの作りこみの段階で実施されていてしかるべきであるが、自分たちで作っていても、そのビジネスモデル自体が「独りよがり」になることがある。品質管理・品質保証に関するプロジェクトに参加していたときに感じたことであるが、社内の視点だけでは、行き詰まることがある。そんなとき、社外の専門家の視点が入ることによって、「気づき」が生まれることがある。このような体験をすることで、外からの視点の大切さを肌で実感することができる。

CVCAでは、多くの関係者が、一緒になって、お金やモノ・情報の流れを一枚の図に落とし込み、「見える化」することによって、共有していくことがポイントとなるといえるだろう。CVCA自体は新しい発想でもなんでもない。これは、共有・共感を作り出すためのツールであり、実践するかしないかである。石井先生は、授業自体が実践の場であるとおっしゃっていたが、まさにその通りなのだろう。

参考:石井教授の研究室

  by yoshinoriueda | 2004-07-31 02:50 | シリコンバレーで感じる! | Trackback | Comments(0)

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