ソーラータウンミーティングに参加したけど...

神戸ファッション美術館オルビスホールで開催されたソーラータウンミーティング(平成21年度住宅用太陽光発電導入支援対策費補助金の募集説明会)に参加。
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木元教子氏がコメンテーター、太陽光発電業界のホンダさんという人、新エネルギー課長のワタナベさん、東京工業大学の柏木教授の4人がパネルリストとなり、ベラベラとしゃべっているうちに質問時間はとても少なくなり、3人程度が簡単な質問をしたにとどまった。

パネリストから、今回の施策は、買い取る部分を余剰電力に限定しているということが説明され、論点になりそうだった全量買取の話やダブル発電の話は出なかった。ただ、余剰電力ってなんだ?という疑問は残る。

補助金が出続けると、太陽光パネルの価格が下がらないのではないかという質問に対して、メーカーは国際競争に曝されているので、値段は下がるという曖昧な答えに終始。誰がそんなことを信じるのか?

ま、それはともかく、各メーカーのパンフレットがおいてあったので、もらってきたが、やっぱり太陽光発電は、初期コストが高い!!!3.5kWという標準的なものでも、200万円前後するようだ。こりゃ、金持ちにはいいけど、余裕がないところにはちょっとキツすぎるのでは?

それで、もとがとれるのかというと、今回の制度を使っても、10年(新築)から15年(既築)程度かかるようだ。うーん、ますますキツイ。

しかも、この制度が入ると、金持ちの人がつけた太陽光の電気を高値で買い取ることになるため、その買取費用は、一般市民から電気代の中で集めることになるらしい。1ヶ月100円程度とのことだが、金持ちの家の太陽光発電設備でできた電気の費用を、太陽光発電設備をつけることができない人たちも含めて全員から集めるということについては、「なんか納得いかない」という人も出てくるかもしれない。

この事実を、みんな知っているのだろうか?

もう一つの事実として、柏木教授が言及した点。太陽光発電が普及すればするほど、調整電源が必要になるということ。木元氏は原子力発電の有効性を訴え、柏木教授はそういったメガインフラの上に乗っかっているのだということを強調していたが、調整電源が必要になるということは、水力発電や火力発電など調整能力の高い電源を導入したり、原子力発電の負荷調整運転を認めるようなことも必要になってくる可能性があるということになる。

この日本で、水力発電の開発余力がどれだけあるのか疑問だが、低炭素社会に向けての一歩を踏み出すなら、原子力発電の負荷調整運転を認めるべきだろう。なんだか、そんな気がする。

とまあ、太陽光発電に関するミーティングだったが、パネリストの漫談は吉本興業の漫才ほど面白くもなく、内容もキレイごとばかりで迫力がなく、制度もまだ審議中でしっかりきまっておらず、なんだか消化不良なミーティングだった(^^;;

結局、「これでみんなで負担するということは了解ですよね」というアリバイづくりに使われてしまうような感じだなぁ...
by yoshinoriueda | 2009-05-15 21:35 | エネルギー・環境 | Trackback | Comments(0)

清涼剤はSilicon Valleyの抜けるような青い空。そして・・・


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