2009年 08月 05日 ( 1 )

 

温暖化をどう捉えるか

温暖化懐疑論者といわれる人たちがいる。「地球は温暖化していないのではないか。温暖化してもそれほど影響はないのではないか。」といった主張をする人たちである。

経済学的な観点からすれば、この主張は、「リスクとリターンの関係を忘れた議論」であるとみなされる。もし温暖化していたとしたら、その影響があるとすれば、どうするのか?懐疑派が主張するように地球は温暖化していないかもしれないが、だからといって、温暖化対策をとらない理由にはならない。こういう視点になる。

温暖化問題は、空間と時間の点で、さまざまな問題と異なる性質がある。世界で4%しか排出していない日本が、万が一0%にできたとしても、世界の4割を排出している隣国の中国や米国が削減しなければ、地球全体の二酸化炭素は減らず、その結果、日本は空間的に影響を受けることになりかねない。

時間的な観点からいえば、温室効果ガス削減の努力は、将来の人たちがその恩恵を享受することになり、今やったことが後になって成果を生み出すという時間的な差が存在することになる。

時間がからんでくると、話は少しややこしくなる。というのも、将来までの間に打てる手があるからだ。今、中途半端な技術を導入して、生半可に下げるよりも、技術開発を進めて、将来、大幅に削減するほうがいいかもしれない。つまり、今、景気を刺激するために、「グリーンニューディール」とカンフル剤を打つよりも、将来のための技術開発に対する投資をするほうがいいかもしれないのである。もちろん、技術開発が成功するかどうかは分からないので、それに全てを賭けるというわけにはいかないかもしれないが...

技術開発という点では、米国のオバマ大統領は、例えば、次世代自動車を開発しようと意気込んでいる。それは、例えば「オバマ政権、電気自動車の開発に24億ドルの助成」といった記事からも読み取れる。
【8月6日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は5日、次世代の電気自動車の開発・製造に総額24億ドル(約2300億円)を助成すると発表した。また、これにより数万人の新たな雇用が創出されるとの見方を示した。

 助成金は7870億ドル(約75兆円)の景気対策資金から拠出され、総額24億ドルのうち15億ドル(約1400億円)は次世代電池の開発やリサイクルの促進に充てられる。また、電気自動車用のモーターや電子部品を製造するメーカーには5億ドル(約470億円)が助成されるという。
燃焼技術に秀でたトヨタ、日産、ホンダ、マツダといった日本の自動車メーカーに勝つために、CO2を使って、ビジネスのルールを書き換え、燃焼技術に大きく依存しない新しい車を作る道を歩み始めているのかもしれない。

今、トヨタは、電動補助付き自動車であるハイブリッド車を発展させたプラグインハイブリッドへの道を走りつつある。米国は、燃焼補助付き自動車である電気自動車的なハイブリッド車を作っていくのかもしれない。

温暖化問題を一つの契機とし、ルールを作り出し、マーケットを制する。それは米国なのか。日本がその役割を果たすことを期待して、温暖化問題を眺めていきたい。

  by yoshinoriueda | 2009-08-05 23:50 | 思うに・・・ | Trackback | Comments(0)

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