2009年 08月 23日 ( 1 )

 

「日本の難点」(宮台真司)の環境問題に関する記載を読んで

「日本の難点」(宮台真司)に環境問題に関する記載がある。
 環境問題は政治問題(集合的決定に向けた動員の問題)だとは、最終的に出力される国際的決定が内容的に正しいか否かに関係なく、最終決定に関わる位置取りが国際社会での(その他の政治問題を含めた)政治的影響力に直結するということであり、その意味で国益に直結するということです。
 そうした政治的なゲームでは、「何が真実か」ということより「何が真実だという話になったか」がはるかに重要です。・・・

 政治問題としての環境問題には柱が三つあります。(1)排出権(排出量)取引問題、(2)炭素税(環境税)問題、(3)再生可能(自然)エネルギー問題です。どれも、各国が国際社会の流れの中でどんな政治的決定をしたか次第で、たとえばその国の国際経済上のポジションに大きな影響が出てきます。
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 環境問題に関する新たな制度を作ろうとすれば、環境問題は必然的に政治問題にならざるを得ない。それを回避する道はありません。政治問題である以上、政治的な取引を通じた恣意的な決定は避けられない。そのことを事前にどれだけ理解しているかが、各国の「大人」度合いを決めます。
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 もしかすると「CO2温暖化主犯説」への科学的反証が国際政治で合意されるときが、将来来るのかもしれませんが、不確かです。確かなのは、新しいゲームがそれなりに長期間続くことです。そのことに腹を括って、新しいゲームのプレイヤーとして資格付与(クオリフィケート)されることこそが大切です。
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 環境問題は経済的な「先行者の利得」の確保につながる体制変革(レジームチェンジ)をもたらす、重大きわまる政治的な決定である・・・

 環境問題がそうした意味で政治問題であることを、日本以外の先進各国は先刻承知です。先進各国は環境問題は因果関係が確定してから対策をとるのは遅すぎるとする「予防原則」に従ったという話になっていますが、そんな話を本気で信じるのは能天気な(ある意味で愛らしい)日本人だけです。
少なくとも私とその回りにいる何人かの人たちは違うので、最後に「日本人」と一括りにしてしまったところが残念だが、環境保護団体のような思想を持つ人、あるいは、それほど物事を理解しておらずただ流されてしまう人なんかは、まさに宮台氏がいう通りだろう。

  by yoshinoriueda | 2009-08-23 15:39 | エネルギー・環境 | Trackback | Comments(0)

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