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カテゴリ:VC・VB・イノベーション・mgt

  • 「創造性に対する投資は死屍累々で何も成果に結びつかない」(財務省)
    [ 2011-09-17 22:04 ]
  • Facebookとは何なのか?
    [ 2011-03-27 10:34 ]
  • 中高年が生産性や革新性の面で若者に劣るというのは「神話」だったかも・・・
    [ 2010-08-26 23:16 ]
  • 「孫正義LIVE2010」は新卒向けの説明会だというけれど
    [ 2010-04-04 18:34 ]
  • 「アート v.s. 科学」 = 「IFRS v.s. GAAP」 ?!
    [ 2009-06-30 23:15 ]
  • メモ:「日本のベンチャー企業、ベンチャーキャピタルの課題」
    [ 2008-12-25 22:51 ]
  • オススメ!第5回JTPAシリコンバレーツアー(2007.3.8~11)
    [ 2006-11-14 20:51 ]
  • 「値付けこそ経営」(京セラ創業者・稲盛氏)
    [ 2006-08-26 10:56 ]
  • セレンディピティとイノベーション
    [ 2006-08-12 17:13 ]
  • カネとヒトの二者両立がベンチャー成功の秘訣
    [ 2006-07-28 12:06 ]

 

「創造性に対する投資は死屍累々で何も成果に結びつかない」(財務省)

日経新聞の2011.9.16の「人間発見」は「宇宙大航海時代を開く」と題して、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の川口淳一郎教授の話が掲載されている。「技術的に打てる手は打つ。その先は神の領域」「独創性育てる政策ないと国の未来はありえず」という見出しがあったが、財務省の人からの質問で、次のようなものが投げかけられたという。

独創性に対する投資は死屍累々で、何も成果に結びつかない。どうしたらいいんですか


事業仕分けも同じような思想が背後にあったが、小賢しい小役人が考えそうなことだなぁ...と呆れてしまう。

円高の煽りをくらって、ものづくりは、どんどんと海外に流出している。それはそれで仕方がないのかもしれないが、それを支える人材がいなくなったとき、本当の危機が訪れる。

国のあり方を示すのは、役人には無理。政治も期待薄。となると、八方塞りでまさにどうしたらいいのか分からなくなりそう...^^;;

とにかく、へこたれずに最後までがんばる。そのうちにきっと希望は見えてくる。そう信じるしかないか。

  by yoshinoriueda | 2011-09-17 22:04 | VC・VB・イノベーション・mgt | Trackback | Comments(0)

Facebookとは何なのか?

Facebookを使いはじめてしばらくになるが、旧交を温めるような使い方以外にあまり楽しさを感じない。一方で、中高生は夢中になって使っている人もいる。大学生・大学院生はどちらかというとtwitterを使っている人が多いという印象。

仕事ではgoogleで検索することも多いが、社内からは、DropboxやYouTube、ニコ動、Ustream、twitpic、flickr!、フォト蔵などにアクセスできないので、情報的にはかなり制限された状態で、社外の情報を必要とする業務を遂行して行く上では、もはや会社から提供される情報インフラに頼れないような状況になってきている。

それにしても、Facebookにはどんな楽しさがあるのかよく分からないので、サービスを作ったマーク・ザッカーバーグの考え方をたどるべく、「フェイスブック - 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)」を手に取った。グーグルとの違いは、
グーグル...は、ユーザーが欲しいと既に決めているものを探す手助けをする。これに対してフェイスブックは、ユーザーは何が欲しいかを決める手助けをする。(pp.379)
と書かれているが、個人的にはFacebookでは何が欲しいかを決めることはできない(^^;;学生であれば、同級生の考えていることを知りたいという欲求が強いだろうから、Facebookで「何が欲しいか」に関するきっかけは得られるかもしれないが...

マーク・ザッカーバーグはFacebook(フェイスブック)を公益事業と捉えているが、それは、
(マーク・ザッカーバーグがザ・フェイスブックを公益事業だと宣言したことについて)「われわれは新しいコミュニケーション・メディアをつくろうとしていた。われわれが『クール』な、何か特別な存在と思われているようではまだまだなんだ。人々の生活の不可欠な一部になって、我々の存在が注意を引かないようにならなければ成功したとは言えない」(pp.210, ショーン・パーカー)
ということらしい。ちなみに、ショーン・パーカーとは、ナップスターの創立者でありフェイスブックの初代社長。Facebookは果たしてコミュニケーションのインフラになりえるのだろうか。

ただ、次のような考え方には共鳴できる。
「仕事上の友だちや同僚と、それ以外の知り合いとで異なるイメージを見せる時代は、もうすぐ終わる」...「2種類のアイデンティティーを持つことは、不誠実さの見本だ」...「現代社会の透明性は、ひとりがふたつのアイデンティティーを持つ事を許さない。」...ザッカーバーグもまた、同僚の主要グループと共にこう信じていた。自分が誰であるかを隠すことなく、どの友だちに対しても一貫性をもって行動すれば、健全な社会づくりに貢献できる。もっとオープンで透明な世界では、人々が社会的規範を尊重し、責任ある行動をするようになる。(pp.290, マーク・ザッカーバーグ)
これまで実名でブログやツィッター、mixi、フェイスブックなどを使ってきているが、その一つの利点を明確に示しているのは、次の一節か。
「相対的な自分自身」を見せることが不可欠かつ有意義である...その理由は、ビジネスや社会における変化のペースが加速しているから...「人間関係のより広いネットワークに参加して新しい知識を獲得しなければ、仕事はなくなる」...継続的な関係は信頼に基づくべきものであり、自分を半分しか見せなければ築くことは難しい(pp.295, ジョン・ヘーゲル:デトロイト・コンサルティングのリサーチャー&コンサルタント、59歳)
面白いと思うと同時に、そうだろうなぁと感じたのは、次の一節。
(ゲーリー・ハメルは、)歴史上彼が言うところの「人間の能力を集約し増強する」方法は基本的に2通りしかないと言う。官僚制と市場である。「そしてこの10年の間にネットワークという三番目の存在が現れた。それはわれわれが複雑な仕事を一緒に行う手助けをする、と同時に誰の声を聞かせるかを決めるエリートの権限を破壊する」(pp.434)
また、マネジメントやスタートアップ、ベンチャーの参考になることもいろいろと書かれている。
「企業のリーダーたるものは、頭の中に決断が枝分かれのツリーになって入っていなければならない。もしこれが起きればこっちへ行く。しかし別のことが起きれば、別のこの方向に行く、という具合にね。マークは本能的にそういうことができた」(pp.67, ショーン・パーカー)
「(エドゥアルド・サベリンは)こういうプロジェクトにおけるプロダクト・デザインとテクノロジーの重要性が根本的にわかっていなかった。彼は『ビジネス面』がこのビジネスの本質だと思っていた。サービス全体のデザイン、ユーザーインターフェース、プログラミングといったテクノロジー面は技術者を雇って地下室に入れておけば自然にできるくらいにしか考えていなかった。ところが、インターネット企業の場合、プログラミングとデザインがビジネスそのものなんだ。若いスタートアップ企業にとっては特にそうだ。そこで少しでも間違いを犯したら、広告などまったく売れなくなってしまう」(pp.80, ショーン・パーカー)
それにしても、シリコンバレーに滞在していたころ、パロアルトで、こんなに注目される企業が活動していたとは!

参考:「フェイスブック - 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)」(マーク・ザッカーバーグ)

  by yoshinoriueda | 2011-03-27 10:34 | VC・VB・イノベーション・mgt | Trackback | Comments(2)

中高年が生産性や革新性の面で若者に劣るというのは「神話」だったかも・・・

久しぶりにシリコンバレーの人と話をして、久しぶりにワクワク感を取り戻したような気がする。そんな中、目にとまったのは、NEWSWEEK 2010.9.1のp34-35の記事「ベンチャーの主役は中高年の起業家」というもの。記事の中では、中高年が生産性や革新性の面で若者に劣るというイメージが、文化的な背景を伴う「神話」によるものであり、必ずしもそういうわけではないということを紹介している。
中高年は生産性や革新性の面で若者に劣るというイメージは根強い。その背景には文化的な「神話」がある。

シカゴ大学のデービッド・ガレンソン教授は芸術と科学に関する創造力を2つに分類した。1つは先鋭的な新しい概念に基づく創造力で、若さがものをいう。いい例がパブロ・ピカソやアルバート・アインシュタイン。もう一つは徹底的な試行錯誤の上に築かれる創造力で、開花に時間がかかる。ポール・セザンヌやチャールズ・ダーウィンのケースだ。

後者のタイプの創造力は、より奥が深く、未完成に終わることが多い。ガレンソンに言わせれば、中高年の「天才」が冷遇されるようになったのはそれが一因だ。

デューク大学の和戸わーによれば、一部のベンチャー投資家が40歳以上の起業家に冷淡な態度を示す風潮の背景にも、創造力に関する誤解がある。「彼らは天才少年達に投資していると吹聴するが」とワドワーは言う。「(若者による起業の失敗率の高さからすると)自慢できることではない」
このほか、記事では、今をときめく米国の太陽光発電大手ファースト・ソーラー社の母体が1984年に68歳の発明家が設立した会社であることや、先日、山田進太郎氏のウノウ買収したソーシャルゲーム大手のジンガ・ゲーム・ネットワークの共同設立者でCEOのマーク・ピンカスが44歳であるといった事例も挙げられている。

このような記事を読んで、改めて自分の経験を振り返ってみると、シリコンバレーでいろいろなビジネスプランのプレゼンを聞いた中で、実際に投資に至ったのは、それ相応に熟練した人が立ち上げようとしている会社だったことを思い出す。それは、たまたまそうだっただけなのかもしれないけれど、背景にはこのようなメカニズムがあったのかもしれない。

なお、記事では、このような起業家だけでなく、普通の労働者の場合も、中高年の創造力や革新性は必ずしも劣っているわけではないという研究結果も例示されている。ドレスデン応用科学大学の経済学者ビアギット・ファーボンクによれば、
ドイツのある大手企業が年齢層別に品質改善への貢献度を調べた結果、中高年労働者は手順や肯定の効率化だけでなく、革新的なアイデアについても若い労働者より貢献度が高い
とのこと。

「中高年の起業家は高度な知識を備え、顧客のニーズを熟知し、協力者のネットワークを持っている」と記事の写真の横に言葉が添えられていた。景気が悪いので中高年の起業に期待しよう、なーんてなことだと、ちょっと話は別だが、事実として中高年も捨てたものではないということは、そろそろその年代を迎えつつある自分にとっても励まされる事実、なのかもしれない(^^;;

  by yoshinoriueda | 2010-08-26 23:16 | VC・VB・イノベーション・mgt | Trackback | Comments(0)

「孫正義LIVE2010」は新卒向けの説明会だというけれど

ウノウの山田進太郎さんのサイトの「『孫正義 LIVE 2011』は必見」で紹介されていた「孫正義LIVE2010」は、新卒向けの説明会とのことだけれど、ベンチャーを目指す人、ベンチャー起業家の一面を垣間見たい人にとっては垂涎の内容。

ビデオは長時間に亘るし、期間限定になるようなので、見てられないという人向けには、ウレシイことにスクリプトもある模様。
孫正義、【志】を語る。「孫正義 LIVE 2011」書き起こし(その1)
孫正義、【志】を語る。「孫正義 LIVE 2011」書き起こし(その2)
孫正義、【志】を語る。「孫正義 LIVE 2011」書き起こし(その3)
孫氏のビジネスのやり方には賛否両論があると思うが、一人のビジネスパーソンとしての例として、参考に出来るところは参考にしたらいいと感じる。人間ひとりひとり違う人生なのだから、まったく同じパターンになるということはない。ただ、エッセンスをうまく吸収することは可能だ。

例えば、
登りたい山を決める。
これで人生の半分が決まる。
といった部分。

キャリア形成では、若い頃の「筏下り」と、ある部分を極めていく「山登り」の時期があるという話もあるが、孫氏は、米国留学時代がいわゆる「筏下り」だったようなものなのだろう。そして、ビジネスに入れば、いきなり「山登り」となったのだと思われる。

桜が満開になってきたこの週末、このような孫氏の姿を見て、多くの若者には、前を向いて歩いていってほしいと願う。

  by yoshinoriueda | 2010-04-04 18:34 | VC・VB・イノベーション・mgt | Trackback | Comments(0)

「アート v.s. 科学」 = 「IFRS v.s. GAAP」 ?!

Diamond Harvard Business Reviewの2009.6に「アートすべき時、科学すべき時」という記事が掲載されていた。一言で言えば、科学的なプロセス管理よりも人間ならではの「アート」のチカラのほうが優れた領域があるので、うまく組み合わせることで、効率と効果を同時実現できる、というのである。

記事の中では、昨今を賑わすIFRS(国際財務報告基準)についてもふれられていた。
 時には、アートのほうが好結果を得られることがわかり、科学的プロセスとアート的プロセスの比重を変える場合もある。
 
 アメリカの会計監査において、いままさにこれが起こっている。膨大な規則からなるGAAP(一般会計基準)に代えて、シンプルな原則のIFRS(国際財務報告基準)を採用し、経営者や会計士の判断の幅を広げようとしている。

 その背景には、各国の会計基準をそろえたいという要請もあるが、これに加えて、会計や法律の専門家たちに判断を委ね、アカウンタビリティを促したほうが、規則にただ従わせるよりも優れた監査報告書が出来上がるだろうという考え方がある。
なるほど、確かにそうみることもできるかもしれない。

  by yoshinoriueda | 2009-06-30 23:15 | VC・VB・イノベーション・mgt | Trackback | Comments(0)

メモ:「日本のベンチャー企業、ベンチャーキャピタルの課題」

三菱UFJキャピタルおよび日本ベンチャーキャピタル協会の会長の鴇田和彦氏による「日本のベンチャー企業、ベンチャーキャピタルの課題」と題した講演を聞く機会があった。以下、メモ。

***

日本のVCの特徴
米国に比べてアーリーステージから少額で投資していくが、ベンチャー拡大期に息切れし、その結果、銀行からの融資で株式公開までつないでいることが多い。

参考データ:
 ・2006年の投資残高 米国 約28兆円(119円/$)、日本 約1兆円
 ・投資先1件あたり投資額 米国 約10億円、日本 約8千万円
日本のVCに対する制度上の課題
会計制度上、税制上の課題が依然山積。
日本のVBの課題
現在、第4次ベンチャーブームが終焉しつつある。2008年度のIPOは49社。2年前の2006年度155社から比べると3分の1に落ち込み。

参考:
 ・第1次ベンチャーブーム(1970-73) オイルショックで終焉(例:日本電産、キーエンス)
 ・第2次ベンチャーブーム(1983-86) 円高不況で終焉(例:HIS、ソフトバンク)
 ・第3次ベンチャーブーム(1993-96) バブル後の金融不安で終焉(例:ライブドア、楽天)
 ・第4次ベンチャーブーム(1999-2007?) 金融危機で終焉か?(例:エルピーダメモリ、アンジェスMG)

エンロン等の不正事件をきっかけに導入された米国のSOX法にならい作成されたJ-SOX法は悪法。株式公開に伴い、J-SOX法への対応が必要となることから、必要な設備投資等への資金が、内部統制対応への支出に流れてしまう。

事業立ち上げ時から、海外への展開を見据えることが必要。

優秀な人がベンチャー企業を起こし、それが賞賛されることが必要。

参考:
「日本の半導体産業が勃興したのは、昭和30年代に、優秀な人材が、日立製作所や松下電器産業などに入社していた。彼らは、量子力学など物理学をしっかりと理解していた。最近は、暗記中心の生物などを選択する人が多いとのこと。物理を試験科目として必須にしたら、最近は学生が集まらない。しかし、物理がしっかり理解できないと、工学の発展はないのではないか。」
これからの産業
「自動車」から「情報」「ライフサイエンス」「環境」へ
成功するベンチャー企業
3つのC
 ・competitive: 独自技術がある
 ・consumer: マーケットを見ている
 ・company: 経営人材がいる
成功の方程式
経験×能力×情熱

  by yoshinoriueda | 2008-12-25 22:51 | VC・VB・イノベーション・mgt | Trackback | Comments(0)

オススメ!第5回JTPAシリコンバレーツアー(2007.3.8~11)

JTPAでは第5回シリコンバレーツアーを開催するとのこと。

時期は3/8~11。募集は20名。募集期間は12/1~15。費用は49,000円 (宿泊料金、食事代、貸切バス料金、各種入場料、税金、チップを含む)で、集合場所であるサンフランシスコまでの往復航空券は別。

この49,000円は、きっと人生を変えるインパクトを与えてくれると思います。PSPやiPodを2台買うよりも有意義なおカネの使い方だと思います。

詳しくは、JTPAのウェブサイトをご覧くださいm(--)m

  by yoshinoriueda | 2006-11-14 20:51 | VC・VB・イノベーション・mgt | Trackback | Comments(0)

「値付けこそ経営」(京セラ創業者・稲盛氏)

先週の新聞にあった話。旭川にある旭山動物園の入場料が580円と「値ごろ感」があることを紹介し、「自らのサービスや商品の魅力を熟知したうえで、緊張感を持って値付けをし、最大限の集客力と収益性を確保する」ことが大切だと解説していた。これに関連して、京セラの創業者である稲盛氏の言葉「値付けこそ経営」というものを紹介していた。

確かに、値付け一つで、事業の状況は全く変わってしまう。いいものでも高ければ売れないし、また逆に安すぎても十分な利益を確保することができない。だから、値付けというのはそれ自体醍醐味があるといえばそうである。

実際、自分自身が値付けに深く関与しているだけに、それを含めて値付けの大切さや面白さを体で実感しているところもあるのだが、その現場はまさに先の解説にあった「緊張感」の連続である。

このところ、日中はあまりにも忙しく、ランチさえも食べられず、代わりに「ゼリーを吸う」ような日々が続いていた。来週からまたどうなることやら...(^^; せめて暑さに負けないようにしたいと思う。

  by yoshinoriueda | 2006-08-26 10:56 | VC・VB・イノベーション・mgt | Trackback | Comments(0)

セレンディピティとイノベーション

茂木健一郎氏は、「考えて考えて考え続けて人と会う」ことが逆境克服法の一つであるという。考え続けると脳にスキマができて、そこにピタッとくるものがあれば、パッとつかめるようになるという。そんな能力を「偶然の幸運をつかむ能力」=「セレンディピティ」というらしい。セレンディピティについてまとめられた「果報は寝て待て~セレンディピティのすすめ」の最後にも茂木氏の言葉が紹介されている。
日常の行為を繰り返す中で、偶然出会う体験の中に隠れている偶有性を私たちの脳が整理する中で、思わぬ発見がある。その発見が「私」を変えていき、ときには自分自身の人生を変える劇的な変化をもたらす。そのような、人生における絶えざる学習のプロセスの中に埋め込まれているのが、セレンディピティなのです。
 今日のように急速に変化する時代には、ある一定の知識を身につけておけばそれで一生十分ということはありえません。むしろ、自分の脳をオープンにしておいて、いつでも生きるうえで必要な何かが入ってくるように、スペースを空けておく必要があります。
セレンディピティは、動物的な勘とは異なり、逆境など、行き詰ったときに考え続けた挙句、ふとしたことからヒントを得て、見えなかったモノが見えたり、分からなかったコトが分かったり、次の展開につなげることができるようになったりすることである。そしてこれは、逆境を克服するだけでなく、イノベーションを生み出す際にも有効である。というか、セレンディピティは、イノベーションには不可欠だといっても過言ではない。

例えば、シリコンバレーのベンチャーキャピタルやエンジニアは、考えて考えて考え続けて人と会い、議論を重ねることで、イノベーションを生み出すことにつなげている。そんな土壌がある。相手も自分も、何かの目的を達成するためにアンテナを立て、必死で考えている。そんな真剣勝負の中からなにかが生まれてくる。

逆に言えば、一つの企業や業界の中だけで、その企業や業界のルールに染まった考え方しかできなくなると、そこに成長はない。しかし、それを意識している人は悲しいくらい少ない。生きる目的も働く目的も見失い、ただ漫然と時間を過ごしてしまいがちである。セレンディピティー(偶然の幸運をつかむ能力)を高めるためにも、せめて目標だけは高く持って毎日を過ごしたいものである。

  by yoshinoriueda | 2006-08-12 17:13 | VC・VB・イノベーション・mgt | Trackback | Comments(2)

カネとヒトの二者両立がベンチャー成功の秘訣

米国では、ベンチャーキャピタルの動きが活発になってきているという話は耳にしていたが、それを裏付ける数字が出てきている。PricewaterhouseCoopersとNational Venture Capital AssociationがまとめているMoneyTree Reportによると、2006年の第2四半期である4月から6月に投資された額は、バイオ関係への投資などが牽引しているのか、米国のネットバブルが弾けて以来の高水準になっている模様(pdfファイル)。1995年からの四半期ごとの投資額($M)の推移を見てみると、以下のようになる。

ネットバブルのころはともかくとして、ここ数年は着実に成長しているといってもいいのかもしれない。

San Jose Mercury NewsVenture investments, money raising in Q2 hit 5-year highと紹介したところによると、そんなVCの現在の代表的な投資先は、web2.0関係と代替エネルギー関係の企業ということらしい。VCの大半はシリコンバレーで投資しているようだが、シリコンバレーといえば、今はGoogleをはじめとするソフトウエア関係の企業が勢いを持っていて、前者のweb2.0関係の企業への投資というのは比較的分かりやすいだろう。

だが、後者の代替エネルギーもシリコンバレーと深い関係がある。なぜならば、シリコンバレーは、もともとは、半導体の技術を中心に発展した地域だからだ。その地域で先端の仕事をするエンジニアにとって、電気・電子工学は共通言語の一つであったといっても過言ではないだろう。そんな電気・電子工学の範疇には、ソフトやハードとともに、エネルギーというものも入ってくる。特に、太陽光発電の仕組みは半導体そのものであり、また、燃料電池も電池と名のつく発電機であり、そんな視点から見れば、シリコンバレーで開発されているということに違和感はなくなると思う。

ちなみに、このシリコンバレーを代表する企業となったGoogleは、カネが知恵を生み出すのではなく、ヒトが知恵を生み出すという、いわば当たり前のことを主張し続けようとしているように思える。2006年7月28日付け日本経済新聞の「会社とは何か」には次のように紹介されていた。
近代の株式会社は一株=一議決権の株主民主主義が原則だが、グーグルはあえて背を向けた。「会社の命運を決めるのは知識を提供して価値あるサービスを生み出す経営者や社員であり、カネの出し手ではない。」・・・

知識の出し手に重心を置く新たな企業の姿。・・・ドラッカーはカリフォルニアの自宅で来るべき大逆転について語った。「二十一世紀はインテレクチャル・キャピタリスト(知の資本家)がファイナンシャル・キャピタリスト(カネの資本家)より優位に立つだろう」
確かにヒトが知恵を生み出すのだから、いくらVCがカネを出しても、知恵が生まれてくるとは限らない。しかし、それでもお金は必要である。Googleだって、VCの資金を利用して成長してきた。

イノベーションを武器に戦うベンチャーの成功の秘訣は、要はカネかヒトかという二者択一ではなく、カネもヒトも二者両立させることが大切である。次はどんな企業が生まれてくるのか。シリコンバレーの動きに注目したい。

  by yoshinoriueda | 2006-07-28 12:06 | VC・VB・イノベーション・mgt | Trackback | Comments(0)

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