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バイオ&ヘルスケア産業は地域というものが重要なファクター

スタンフォード大学でLife Science Managementの木村社長の講演がありました。

新鮮に感じたのは、ヘルスケア産業では、地域的な協力が必要であるということ。ある一つの技術が世界中で通用するようなITの世界とは異なり、遺伝子的な背景は地域差があるために、どうしても、地域、あるいは、個人に特化した対応が必要になるということでした。アジア地域は欧米とは遺伝子的な背景が異なるために、協力することができるというのは、技術がもたらす新たな連携を予感させます。

ちなみに、少しショッキングだったのは、アジアにおけるベンチャーキャピタルの持っているお金は中国が日本を上回っているということ。2002年のランキングは、以下のようになっているそうです。

<Asia VC Pool>
1.中国
2.日本
3.シンガポール
4.韓国
5.台湾
6.香港

その一方で、実際の投資額はまだ日本が上のようです。

<Asia VC Invest>
1.日本
2.オーストラリア
3.インド
4.シンガポール
5.韓国
6.台湾
7.中国
8.香港

シリコンバレーにいると、中国系のベンチャーキャピタリストは、「お金はある」というそうですが、その言葉を裏付けるデータだと感じました。

  by yoshinoriueda | 2004-04-28 13:47 | スタンフォードで感じる! | Trackback | Comments(0)

NAB2004

a0004752_15391.jpg現在、ラスベガスで開催されているNAB2004に出席している。今日は、HPのフィオリーナがキーノート・スピーチをしたのだが、彼女のスピーチは、NABの関係者の話で常に出てくる「有料サービス」を前面に押し出した貪欲さがなく、対照的で面白かった。詳しくは、また。

  by yoshinoriueda | 2004-04-20 05:25 | シリコンバレーで感じる! | Trackback | Comments(2)

アイデンティティー

「人は絶えず変化するものだし、きみが今のきみ自身であろうとする執着は、きみを制約し続ける。」 (「攻殻機動隊に見るアイデンティティ問題」パク・ジュンスン、ユリイカ2004年4月号p.192、青土社)

パク・ジュンスンは、「攻殻機動隊 Ghost in the Shell」にアイデンティティーの問題を見出した。彼女は、A-PARCの元フェローであり、日本や韓国のアニメを研究している。

彼女の洞察によって気づかされたのであるが、このはじめに引用した言葉を少し変えてみると、どうなるか。例えば...

「ビジネス環境は絶えず変化するものだし、あなたの会社が今のままであろうとする執着は、あなたのビジネスを制約し続ける。」

「組織を構成する要因は絶えず変化するものだし、事業が今の事業のままであろうとする執着は、その事業を制約し続ける。」

・・・

企業にしても、個人にしても、アイデンティティーは大切だ。しかし、それにとらわれてはいけない。築き上げ続けることが大切なのではないだろうか。そう気づかされた。

  by yoshinoriueda | 2004-04-16 06:42 | シリコンバレーで感じる! | Trackback | Comments(0)

直感を大切にしている教育現場:未来を支える人材が育つ場所

Eric Craptonの"Tears in Heaven"が大勢の生徒が集まった薄暗い講堂に流れ、友を、あるいは子を偲ぶ言葉が述べられる。マイクを通して響く震える声、頬に伝わる涙をぬぐう生徒、肩を寄せ合う生徒。Eric Craptonが歌詞にこめた気持ちや、もし自分だったらと考えると、私自身も、胃がぎゅっとねじられるような感覚に襲われる。講堂を出ると、校舎に囲まれた中庭には風の音だけが悲しく響いている。

これは、パロアルトの公立高校であるGunn High Schoolで2日に亘って行なわれたassembly(集会)でのワンシーンである。"every fifteen minutes"と題したこの集会は、飲酒運転によって引き起こされる死亡事故が15分おきに発生していることに由来している。私が教育に関心を持っているということで、A-PARCのmanager of corporate relations, Yumi Onoyamaがパロアルトの教育現場を訪問する機会を設けてくれたのである。

飲酒運転による事故は悲惨だ。彼らは友人を失い、また、別の友人でもあるドライバーは自分の身勝手さに苛まれる。前日、パロアルトの消防と警察およびスタンフォードの救急により運び込まれた怪我人は、帰らぬ人となった。講堂のスクリーンには、消防車や救急車、パトカーのサイレンが鳴り響き、変形した車、地に伏した怪我人、病院での処置の様子などが映し出され、事故の悲惨さを印象付けている。

これらは全てお芝居である。生徒とその親、教師、消防士、警察官、医師は、本当に事故があったかのように演じている。講堂には、棺桶がもちこまれ、それを囲むキャンドルサービスの炎が、頼りなく揺らめいている。花を添える生徒、白と赤の花で覆われた棺桶。ちょっとやりすぎかもしれないが、多感な年頃の彼らの心には、きっと強く響くものがあるだろう。このようなお芝居を見た後、グループに分かれてディスカッションをするらしい。

このような教育は、Visual Understanding in Education と呼ばれ、直感による発想を大切にするものである。生徒は、目の前に繰り広げられるショッキングな出来事に触れながらも、それをもとにして、お互いに学び合う。学習の一つの方法であり、未来は、このような場で得られる直感から見つけることができるのかもしれない。もちろん、これは、ビジネスにおいてもいえることだろう。

親や消防・警察・病院といった地域の協力が得られているというところは、さすが、パロアルトという世界でも特異な地域だけある。Gunn High Schoolでは、米国外に進学する生徒は2%程度しかいないそうであるが、カナダやイギリス、スイス、ドイツといった国からも大学職員が来訪し、生徒に入学を促す説明会を開催するほど世界的にも注目されている。充実した設備、競争的な環境、高い学力レベル - まさにこれがシリコンバレーや米国を支える未来の人材の溜まり場である。

  by yoshinoriueda | 2004-04-15 15:02 | シリコンバレーで感じる! | Trackback(1) | Comments(0)

RFID

無線を使った識別技術にRFID(Radio Frequency IDentification)というものがある。米粒より小さなICチップと手のひらくサイズのアンテナが、透明なフィルムシートに貼り付けられていて、パッケージごとに添付されることにより、現在利用されているバーコードに代わるものとして注目されている。

今日、スタンフォード大学で、Applied WirelessというRFIDの信号を読み取る装置を開発している会社の方により、これからの可能性についての講演があった。

バーコードを超える特徴は、読み取り機にかざす必要がないことや、ICチップに大量のデータを蓄積できるということだと思うが、まだまだ読み取り精度など改善の余地はたくさんあるようだ。

会場からはプライバシーの問題も質問されていたが、それに対する答えは"too early"だった。つまり、そんなことを考えるのは、まだまだ先のことと考えているようだ。もちろん、対策はしているとは思うが...。

参考団体: EPC Global

  by yoshinoriueda | 2004-04-14 11:09 | スタンフォードで感じる! | Trackback | Comments(0)

UC Berkeley

昨日、初めてUC Berkeleyを訪れた。UCBはスタンフォード大学から約1時間北に上っていったところにある。大学を囲むようにある町は、パロアルトとは雰囲気が全然ちがっていた。ひとことで言えば、UCBの周りにあるのは、「雑踏」であろうか。

学生らしき若者は、バネが入っているようにピンピンしてるような雰囲気を漂わせ、また、別の人は、我がもの顔で横断歩道を渡っている。

大学の周りの道は、かなりアップダウンがあり、自転車ではきつそうだ。BARTがあるとはいえ、車か、すくなくとも原付のようなものがほしいところだ。

UCBの学生は、反骨精神が旺盛な人が多いと聞く。町の雰囲気はそんな先入観にぴったりだった。

  by yoshinoriueda | 2004-04-14 09:58 | シリコンバレーで感じる! | Trackback | Comments(0)

インドの威力

Global Catalyst Partnersというベンチャーキャピタルで、インド人のパートナーであるVijay氏から話を伺った。

現在の中国とインドの特徴は、

 中国:人を使ってモノを作る
 インド:頭脳を使ってアイデアを作る

ということらしい。インドでは、製薬、デザイン、会計など、ソフトウエアだけでなく、頭脳を使ったサービスやプロダクトをつくりだすことを得意としており、また、資金調達についても、中国のように資金回収で焦げ付きが生じるなどといったことはあまりなく、透明性があるということである。

イノベーションは起こらないのではないかと思っていたが、徹底的に鍛えられた頭脳が集まることによって、量が質に転化し、今後は可能になっていくような気がした。実際、米国の修士課程で使われる数学の教科書のレベルは、インドでは、高校までに学ぶものらしい。

米国では、エンジニアになりたい人がエンジニアリングを学ぶ、すなわち、選択肢の一つとして学んでいくということになるが、インドでは、それしかない、すなわち、選択肢がないから、みんなそれを学んでいくということである。

英語という武器もあり、インドはまだまだこれからも伸び続ける要素がたくさんあると感じた。そして、シリコンバレーでは、インドへのアウトソーシングが雇用問題を引き起こしていると言っているが、その主張は、この「恐怖」にも似た感情がそうさせているような気がした。

  by yoshinoriueda | 2004-04-10 06:38 | 対話の中から発見する! | Trackback | Comments(0)

Yosemiteを訪ねて感じたこと

YosemiteのVernal Fallまでのtrailをひとり歩いた。休みなく40分で登った。

その道のりは、新規企業が株式を公開するまでの道のりのようだった。

途中、苦しくなるところがある。

家族連れで登っている人もいる。子供が登れなくて休憩している。
そう、ちょうど、マネジメントチームがうまくいかずに動きが取れなくなっているようだ。
タイミングも悪そうだ。

登った頂上から見下ろす滝は、爽快だ。青春の滝との異名もあるくらいだ。

下りは、「次はいつ来ることができるだろう。」と考えながら降りた。

後ろ髪を引かれる思いで、何度も振り返った。休みなく降りて35分だった。

滝の上まで登らなければ、その良さは分からない。
株式も公開しないと、良さは分からない。

途中、苦しいところもある。それも、企業の盛衰と似ている。

タイミングも大切だ。

チームも大切だ。

そんなことを感じた。

  by yoshinoriueda | 2004-04-08 22:49 | つれづれなるままに... | Trackback | Comments(0)

春学期のマーケティングの授業

スタンフォード大学のビジネススクールでは、今期、コカコーラのマーケティングを率いていたPeter Sealey氏がマーケティング&ブランド戦略の授業を担当している。

学生には大人気で、部屋が「座り見」で溢れかえっていた。そう、立ち見ではない。座っているのだ。私もそのうちの一人だった(^^;

今日は、Bud Lightのマーケティング担当者が来て話をしていたが、授業の内容は、面白いといえば面白いのだが、特筆すべき点は特になかったと思う。しかし、講演者が結構有名な人なのか、講義の前後の拍手は予想以上に大きく、長く続いていた。

  by yoshinoriueda | 2004-04-02 15:42 | スタンフォードで感じる! | Trackback | Comments(0)

P2Pに関するスタンフォード大学での授業の様子

スタンフォード大学では、コンピュータサイエンス学部においてP2P(peer-to-peer)に関する授業が開講されています。出席者は25名ほどで、8割がアジア系の学生です。中国、韓国、インド、日本といったところだと思われます。

こんな最新の技術を教えるなんて、すごい!と思っていたのですが、内容もまた特徴的でした。講義はそこそこで、メインは、学生たちによる研究プロジェクトです。

学生たちには、経済的なインセンティブも与えられていました。優秀な研究を実施した人には、夏学期あるいは秋学期にリサーチアシスタント(RA)として大学が雇うか、あるいは、セミナーに出席する費用を大学が負担するというものでした。

このようにして、実践的な取り組みを促され、学生たちは実力をつけていくのだと感じました。

  by yoshinoriueda | 2004-04-02 03:30 | スタンフォードで感じる! | Trackback | Comments(0)

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