「制度や仕組みを売るという考え方の根本」には人を人と思わないことにある?!

「破壊と創造の人事」(楠田祐・大島由起子、ディスカバー・トゥエンティワン)という挑戦的なタイトルの本を読んだ。第3章は「専門家に聞く」ということで、コーチングの専門家である伊藤氏の「人事制度」に関する話が掲載されていた。
「制度や仕組みを売るという考え方の根本」には人を人と思わないことにある?!_a0004752_9491369.png日本に定着している人事制度は、基本的にアメリカが発祥地...アメリカ資本のコンサルティング会社が提案してくる制度は、まさにアメリカの商品、輸出品。彼らは、制度や仕組みを売っているということです。

制度や仕組みを売るという考え方の根本にあるのは、中の人がどうであろうと、仕組みと制度があればうまくいく、という発想です。...一方で、生身の人間をどうするかということにはアンタッチャブルなんです。たとえば、評価制度がきちんとしていさえすれば人はきちんとやるはず、という考え方です。
この一節を読んでふと頭をよぎったのは、「日本政府が作る政策も同じだなぁ...」ということ。制度や仕組みを作り運用していくことが政策担当者の仕事だが、往々にして、紙の上では完璧とも思える政策を考えることに精力を尽くし、自分達がいかに利権を確保するかを考え、そこに関係させられる人たちの気持ちや動機についてはあまり考えられてはいないのではないかと思えることが多々ある。

政治がポピュリズムに陥るのは国民のレベル次第という面もあり、仕方ない部分もあるが、政策がポピュリズムに陥るのは愚策でしかない。民主党に迎合しているせいか、小粒な官僚が多くなってしまったのか、大きな国の方向性を見据えた議論がなされないことが多くなっているように感じる。

人事制度の話の本を読んで、そんなことを感じてしまうのは、ある種の職業病かもしれない^^;

この盆休みは、ゆっくりと鋭気を養うことにしたい\(^o^)/
by yoshinoriueda | 2011-08-13 23:11 | 思うに・・・ | Trackback | Comments(0)

清涼剤はSilicon Valleyの抜けるような青い空。そして・・・


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