「孤独」を恐れるな

孤独を恐れ、よく考えもせず同調したり、時流におもねる、大人も大勢いる。未熟な政治家や評論家に煽られて先鋭化した、子供っぽい、脱原発論や発送電分離論が横行する、現状を危惧する。


2012.1.13の電気新聞の「焦点」は、そんな言葉で締めくくられていた。新内閣が発足したようだが、彼らはそもそも立派なオトナだろうか。自分独りで物事を決めていく知恵と勇気をもっているだろうか?

記事の導入部分は、3連休に成人式に出た若者の姿を見て、今の電気事業に関する議論に思いを馳せた内容。その中で、成人式ということで20歳で命を絶った高野悦子氏の『二十歳の原点』の一節が紹介されていた。

独りであること、未熟であること、これが私の二十歳の原点である。


うーん、懐かしい〜♪確か、友達のお姉さんかお母さんに教えてもらって読みはじめたような記憶がある。が、定かではない。

あまりに懐かしかったので、ふと本棚を覗いてみると、昭和62年5月20日の二十四刷が本棚の一番上の段にあった!ページをめくってみると、律儀に定規で線を引いている跡がある^^;;

記事の中では、孤独ということに関して、伊集院静氏の言葉も紹介されていた。

大人になるためには<一人で考え、一人で歩き、一人で悩むことだ。孤独を学べ。孤独を知ることは、他人を知ることだ>


PRESIDENTの2012.1.30号に、慶応大学のJohn Kim准教授の言葉が載っていた。

孤独とは自分と向き合うチャンスです。ある缶コーヒーの広告に「孤独とは、純度の高い自分」というコピーがありました。

自己を持たない羊の群れとしての相互依存は、心を不安定にしていきます。むしろ私たちに必要なのは、群れから離れて一人になることではないかと思います。一人になって自分と向き合い、揺るぎない軸を立てていく以外に、穏やかな心を手に入れる方法はありません。


結局は、「所詮、孤独なものなのだ」ということを認識した上で、自分を磨き、他人に接する。そして、その結果、他人との関係が生まれ、独りではなくなるということなのだと思う。

「孤立」も恐れることはない。いずれ、仲間ができるかもしれない。孤立していると思うかどうかは、本人次第だ。そこにネガティブなイメージを持たないだけで、どれだけ気が楽か。ちなみに、温暖化交渉では、「日本は孤立している」というイメージを、浅はかなマスコミや環境NGOが喧伝し、「孤立」という言葉にネガティブなイメージを持つ人たちの恐怖心を煽る。まるでオレオレ詐欺だ。

いつもつながっていたいというのは分かるけれど、それはそれでしんどいものだ。「孤独」は人生の中で必要なものなのだと割り切って、孤独を楽しみ、孤独に耐え、自分を磨き続けることで、未来につなげていきたいものだ。
by yoshinoriueda | 2012-01-13 21:37 | 思うに・・・ | Trackback | Comments(0)

清涼剤はSilicon Valleyの抜けるような青い空。そして・・・


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