「脱原発」を掲げる人たちは必見!RITEによる分析結果、公開〜♪
2012年 03月 02日
原子力を止めろという人は、最近、温暖化問題はあまり口にしなくなっているが、もしこれからもずっと止めてしまうと、二酸化炭素排出量は大幅に増える。例えば、
従来のエネルギー基本計画並みに拡大するシナリオと比較して、2020年に22%増、2050年では30%増と大幅な排出増となる模様。また、経済への影響は、
2030年では、エネルギーシステム総コストは年6兆 円増、電力価格は8円/kWh増、GDPは10%減、可処分所得は13%減、失業率は4%以上増(現状のおおよそ2倍)と予想される。節エネ・省エネも十分考慮された上での数字のようなので、このインパクトは大きい。
個人的には、日本でのCO2排出量を減らす必要性さえそれほど強くは感じない。まだ今のところ、日本で作っているモノが温室効果ガス削減対策に役立つのだから。日本で削減するよりも、日本の技術をいかに普及させるかを考え、実践していくことが大切だ。
また、原子力をもっておくことは、エネルギーのほとんどを輸入に頼っている今の日本にとっては資源調達の交渉上、必要なことだ。世間はそんなに甘くないというが、世界もそんなに甘くない。原子力に依存しないと言った瞬間から、相手に足下を見られ、高値で売りつけられるという状態がこれからも続くだろう。それは雇用にも所得にも影響を及ぼす。
節エネ、省エネはやるべきだし、再生可能エネルギーも大切。ただし、再生可能エネルギーへの過度の期待は禁物。安定したエネルギーを廉価に十分に手にすることはまだ難しいからだ。太陽光発電では効率だけみても市販されているものは20%いけばいいほうだが、人工衛星では40%のものもあり、現時点でも、そこまでの効率のものは存在する。ただし、安く作れない。量子ドットの技術では60%とか70%という効率になる。しかし、これもまだ実現していない。風力はどうかといえば、都市には馴染まないほどの大きいし、低周波騒音の問題も解決されていない上に、発電は風任せ。今は、原子力を動かしてでも、次につながる新しい技術開発が必要。
安易に原子力に反対している人たちは、理念だけで動くのではなく、しっかりと現実を見て、今何をすればいいのか、次に何をすればいいのかを考えてほしい。