モンゴルとバングラディシュでの二国間オフセット・クレジット・メカニズム、うまくいくといいね〜♪

モンゴル・バングラと「2国間クレジット」 政府、来週中にも」という記事によると、
 日本政府は新興・途上国へ環境技術を提供する見返りに温暖化ガスの排出枠を得る「2国間クレジット」制度を初めて実施することで、来週中にもモンゴル、バングラデシュ両政府と合意する。石炭火力の効率化など日本企業が得意とする環境技術を両国で普及させながら、2013年以降の温暖化対策に役立てる。

 長浜博行環境相がカタ-ルのド-ハで開催中の第18回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP18)に出席のため、12月3日から現地を訪れる。モンゴル、バングラデシュの担当閣僚と会談する方向で調整中だ。

 来年4月に合同委員会を設置し、事業の選定やル-ル作り、排出枠の認定などを進めていくことで合意する。今年末までに正式文書に調印する見通し。

 これまでにモンゴルでは石炭火力の効率改善や地中の熱を使った空調装置による建物の省エネ化、バングラデシュではガスタ-ビン複合発電と呼ぶ火力を対象に、2国間クレジットに向けた事前調査をしている。

 今後、各合同委が調査結果などを踏まえ、環境技術を活用する事業を選び、来夏をめどに始める予定。

 2国間クレジットは先進国が温暖化対策を進めていく上で新たな市場メカニズムと位置づけられる。温暖化ガス削減の国際枠組みである京都議定書が定めるクリ-ン開発メカニズム(CDM)でも似た仕組みがあるが、国連の審査に時間がかかり省エネ技術が認められないなど問題点もある。

 日本政府は数年前から2国間クレジットの導入を他国に働き掛けてきた。インドネシアとも交渉中で年明けにも合意する見通し。COP18でも必要性を訴えていく。

 京都議定書の第2約束期間(13年~)に参加しない日本は、年明けから自主目標による排出削減期間に入る。2国間クレジットで得る排出枠を排出削減に算入する考えだ。
とのこと。二国間クレジットといえば、経済産業省のこの資料「京都メカニズムと新たなクレジット」(pdf)がベーシックなもの。最近は、新メカニズム情報プラットフォームにいろいろと情報が後悔されている。

その中で、モンゴルの案件は、環境省から情報が公開されている。

モンゴル・石炭火力発電所の複合的な効率改善に関する新メカニズム実現可能性調査(2011(平成23)年度、株式会社数理計画)
モンゴル・石炭火力発電所の 複合的な効率改善に関する 新メカニズム実現可能性調査(2012年1月23日(株) 数理計画 )

バングラディシュの案件は、経済産業省のサイトで、リストになっているだけで、詳細は公開されていない。株式会社三菱総合研究所が、「バングラデシュ国における新設CCGT発電プロジェクトの案件組成調査」という件名で46,303,950円で受注しているという事実が見える(pdf)ことと、「途上国での天然ガス複合火力(CCGT)発電プロジェクト導入について技術、GHG削減に関わる方法論、二国間クレジットの経済的インセンティブの在り方を検討するとともに、排出削減の努力を正当に評価されるべく、追加性の立証の不安をなくすためのポジティブリストの要因を検討した」ということ(pdf)が開示されているだけ。

UNFCCCの交渉はおいといて、二国間オフセット・クレジット・メカニズムの実績を重ねて行くことで、有無を言わさぬ迫力を出していけばいい。それが実質的かつ追加的な削減をもたらすのだから。
by yoshinoriueda | 2012-11-29 18:58 | エネルギー・環境 | Trackback | Comments(0)

清涼剤はSilicon Valleyの抜けるような青い空。そして・・・


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