自分のポジションを確認するメンターという存在

ウノウの山田進太郎さんのblogの「自分は他人より優れた結果を残せる」というエントリーを読んでいて、「自分のポジションをどのように知るべきか」ということを考えさせられた。「自信」というのはあってもいいのだが、「謙虚さ」を失ってはならない。このバランスをとる方法の一つとして、「メンターの活用」という解があると思う。メンターは、自分のことを良く知ってくれている人で、知識や経験も豊富で、その鋭い洞察力から、適切なタイミングで適切なアドバイスをしてくれる信頼できる人である。

自分のことは自分が一番良く知っているというのは、正しい場合もあリ、正しくない場合もある。自分では気づかない一面を他人が教えてくれるということは往々にしてあるものだ。実際、自分が自分のことをどう思おうと、それは直接「稼ぎ」にはつながらない。なぜなら、他人が評価して、その結果として「稼ぎ」がもたらされるからである。それは、社内の場合もあるし、社外の場合もある。他人に実績を見せることで、他人が評価して、そこから仕事が生まれてくる。他人からの評価というのは、決して常に正しいと言うわけではないが、避けて通ることはできないものである。

メンターを得るのは大変である。自分が尊敬できる人であってほしい。尊敬できる人に、自分のことを考えてもらう気持ちと時間を持ってもらわなければならない。そのためには、信頼を得なければならない。信頼を得るためには、行動して考えていることを実現していくことを見せなければならない。そのためには、時間も必要である。決して、Googleで検索して0.1秒以内に見つけられるというものではない。

メンターは、最初のうちは、親だったり親戚だったり、学校の先生だったり、と身近なところから始まるかもしれない。しかし、仕事をするようになるにつれて、仕事で関与する人たちの中からメンターとなる人に出会えると、とても楽しい。仕事にも張り合いが出る。やりがいにつながる。逆に、そんな楽しさを知っているにもかかわらず、仕事を通じて、そんな人にいつまでたっても出会えないとすれば、かなりフラストレーションが溜まるものである。

メンターは、一人ではなく、複数の人が必要となるだろう。なぜならば、人間は一人ですべての問題を解決できるほどスゴくはないからである。刑法も商法も特許法も知っていて、特許も一人で書くことができて、さらには自分で審査することもでき、脳神経細胞の再生治療の利点から、球状半導体や検索ソフトの技術的な問題点、ボイジャーの遠隔操作技術、スワップやオプションのプライシングも知っていて、英語やフランス語だけでなく、日本語やグジャラティー地方の言葉が話せて、日本の携帯電話の周波数割り当ての議論とその方向性が理解できていて、インドに投資する際にどのようなストラクチャーを作ればいいのかもわかっていて実際に法律家が書くような契約書まで作成できる・・・、なんて人はいないはずである(^^; だから、複数になってしかるべきだと思う。

賢者は愚者からも学ぶ。「我以外、皆わが師なり」という視点は大切だろう。しかし、メンターという相手の力を利用することで、もっと「お気楽に」自分のポジションを確認し続けることができるだろう。自分で気づくだけでは限界がある、ということに気がついて、メンターとの対話の中から発見するということの楽しさを知ると、人生はもっと面白い。そして、自分自身を磨いて、メンターに値するような人間になるということを目標にすることも、実は結構面白いのかもしれない。でも、その前に、自分の食い扶持くらいは稼がねば...(^^; そんなことを感じた。

  by yoshinoriueda | 2005-03-23 17:30 | いろいろ読んで考える! | Trackback(1) | Comments(7)

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Tracked from キャリアコンサルタントの.. at 2005-03-27 12:11
タイトル : やはりメンターの存在は重要
上田さんのEntrepreneurshipを探る旅から「自分のポジションを確認するメンターという存在」に深くうなずいています。 私は以前、良い指導者/メンターをもつことというエントリで、その存在が職業人生を送るうえで大きな影響があると書きましたので、メンターの存在が良い..... more
Commented by のっちょ at 2005-03-24 14:05 x
自身の目標、モデルとなるメンターがいるかいないかの違いは
大きそうですね。4月から社会人となるので、良い先輩を
見つけていきたいです。
Commented by yoshinoriueda at 2005-03-24 14:56
おっしゃるとおり!まずはいい上司、これがポイントだと思います。そして、数多くの見習うべき先輩に出会えるといいですね。幸多きことを祈っています!
Commented by iwa at 2005-03-25 00:19 x
尊敬できるメンターは、本当に貴重ですね。
それと、尊敬してない人の優れた部分に気付き、対する自分の至らなさを知ることも大事だと思いますが、これは「気付くきっかけ」や「気付くためのアンテナ」が必要ですね。 難しくて、中々出来ませんが。
Commented by yoshinoriueda at 2005-03-25 04:24
iwaさん、こんにちは。個人的には、人にはどこか優れたところがあるものだと思っていますので、なるべくそれを探しながらお付き合いするようにしています。根がネガティブな発想を持つ人でも、その人が、他の人をプラス思考で見続けると、その人のアンテナの感度は良くなるかもしれませんね。
Commented by iwa at 2005-03-25 23:38 x
yoshinoriuedaさん、res有難うございます。
あつかましく補記させていただくと、僕としてはもう一つの意味合いが強くて、「誰にでもどこか優れたところがある」というよりも、「自分の視野が狭かったり傲慢だったりして、自分の短所に気づいてない。人を(勝手な先入観念で)見ている」という感じです。
大なり小なり、誰にでもある要素だと思うんですが、これに気づくのって、中々できないし、できても辛いんだよなと。
ま、そんな感じでございます。
Commented by yoshinoriueda at 2005-03-26 00:43
おっしゃるとおりですね。そこは理解しているつもりです。

分かっていることを実践するためには実効的な方法が必要だと感じています。たとえば、色メガネで見てしまう、ということを避けるために、謙虚さが必要で、その「謙虚さ」という気持ちを常に持ち続けるために、「優れたところを探す」という方法、行動が有効ではないかと感じている今日この頃です。
Commented at 2005-03-26 08:42 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。

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