「新型コロナ後(After Corona)」ってどうなったら言えるのか? #新型コロナウイルス
2020年 05月 21日
新型コロナは感染症の恐ろしさを人類に再び知らしめました。現在、モデルナ(Moderna)、バイオンテック(BioNTech)、ジョンソンアンドジョンソン(J&J)をはじめとしてワクチンの開発が急速に進んでいます。また、治療薬もギリアドのレムデシビルが入院期間を短縮する効果を示したたことに加え、多くの治験が行われています。つまり、安全性が確認されているワクチンと治療薬が開発され、十分な量が供給されるようになるということが、After Coronaといえる条件になるということ。
仮に、全てがうまくいったとしましょう。全てがうまくいく、というのは下記のようにワクチンと治療薬が発見、生産、分配されることを意味します。
ワクチンが安全性、有効性を示す
ワクチンが十分な量生産される
ワクチンが人々に行き渡る
安全で、有効性が高い治療薬が発見される
治療薬が十分な量生産される
治療薬が人々に行き渡る
この条件が満たされて、初めて国際的な人の移動が元に戻ります。逆に言えば、この条件が満たされなければ、国ごとにどの国からなら人を受け入れることができるか、などという制限が設けられ、空の移動にも感染を防ぐための対策が持ち込まれる可能性が高いです。
ワクチンの普及速度を考えても、この制限は一定規模で数年間続き、来年東京で開かれる予定のオリンピックにも影響が出る可能性は高いです。つまり、航空会社、インバウンドを主なお客にしているビジネス、オリンピック需要をあてにしているビジネス、はこの先2年間はコロナ前の水準まで戻れない可能性が高いでしょう。
加えて、変異によりワクチン・治療薬が効かなくなること、新たな感染症が生まれてくることもリスクです。
今後、大勢のヒトが集まることで成り立つビジネスに投資をする際には(テーマパーク、空港、公共交通機関など)、このリスクが意識されるようになり、株価の重荷や特に借入金や社債の利率に影響が出てくると考えられます。
もしかしたら、多くの人と接触しない余暇がブームになるかもしれません(キャンプなど)。
となると、やはり当面はwith Coronaの時代が続くということか...
甲子園、オリンピック、万博、マスターズゲーム、IR・カジノなど、三密が避けられないようなイベントが目白押しの日本。三密だからこそ、ビジネスとして成立するような側面もあったと思われるので、それを避けなければならないということは、ビジネスモデル自体も見直す必要があるということ。当分、元の世界には戻らないと覚悟を決めれば、「当然」と思っていたことを忘れ、そういったことをしっかりと認識する必要があるな。