ホンモノのVCを目指すなら必見!「WEEKLY OCHIAI スタートアップとVCの新常識」 VCはbuilderであるべき

忙しくて見ることができていなかった「WEEKLY OCHIAI シーズン4 スタートアップとVCの新常識」を見た。



ゲストは赤浦徹さん(インキュベイトファンド代表パートナー)秋元里奈さん(食べチョク代表)、浅田慎二さん(One Capital代表取締役CEO)、宮田裕章さん(慶應義塾大学医学部教授)といった顔ぶれ。



浅田さんがおっしゃっていたことが一番印象深かった。



アメリカのVCは「builder」であり、日本のVCは「investor」でしかないということ。アメリカのVCは、ハンズオンして育てることもきちんとやるけど、日本のVCは「パッシブ」で「投資を選定」するという。今、まさにCVCの運営に関わっているからこそ、その感覚はよく分かる。



経理屋や財務屋の目線では、「その投資は儲かりますか?」「損はしませんか?」みたいな問いかけばかりなされるし、「誰が投資しているか見て案件の善し悪しを判断する」みたいないわゆる「勝ち馬に乗れ」みたいな発想、まさに「投資を選別」するみたいな感覚で、スタートアップ企業を見たりしていることがある。



さらに、そういった選別を正当化するかのように、数多くの案件から絞っているということを強調したりもする。ディールフローの数も重要ではあるが、問題は、質のほうだろう。量が質に転嫁するのは、パターンが蓄積されてノウハウになるからであって、単に量が多いだけでは意味はない。



事業のことを24時間365日考えている起業家のほうが、具体的な論点や課題を明確に把握できているということもあると思うが、だからといって出資したらおしまいで、ハンズオン支援はしなくてもいいというのは、特にシードやアーリーのステージに出資する「ベンチャーキャピタル」の姿ではない。ましてや、「ハンズオンしなくても成長していくのが、よいスタートアップだ」なんていうのはあまりにも運任せで無責任だ。



そういった基本スタンスに対する関係者間の微妙なズレがいろいろなところにブレを生み、成果に結びついていかないという結果をもたらしていく可能性がある。



ホンモノのVCを目指すなら、これは必見!そうでなくとも、その他にもいろいろと得るところは大きい充実した内容だった。

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by yoshinoriueda | 2021-06-26 18:58 | いろいろ聞いて考える! | Trackback | Comments(0)

清涼剤はSilicon Valleyの抜けるような青い空。そして・・・


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