日本の中期目標の受け止められ方について(5)
2009年 06月 11日
というわけで公開の会議ではほとんど何も触れられなかったのだ。
他国から称賛されなくとも、それでも、胸をはって最後まで気を抜かず交渉に当たってもらうしかない。ガンガレ、ニッポン!
それはそうと、議論を眺めていて思うことがある。
米国が京都議定書を批准していないため、AWG-KPでは、米国の姿がない。途上国は、先進国全体の削減目標を求めるが、世界最大の排出国である米国が入っていない以上、そこで目標を決めても意味がないような気がする。世界全体で温室効果ガスを削減するためには、米国も途上国も入ったAWG-LCAで決める必要があるのではないだろうか?
AWG-KPでも、AWG-LCAでも、世界各国が、子供の喧嘩のような揚げ足の取り合いをし、自国の利益を高めるために、各国が利益を最大化するために、エゴを剥き出しにしてぶつかり合う。見ていて悲しくなる。やはり、こんな条約を批准する必要はなかったのだ。米国は、批准することなく、自分の論理で世界をリードしようとする。それが一番賢いやり方に見える。まさに、正直者がバカを見る世界だ。
世界各国の交渉団は、きっとそんなことは考えず、自国の利益のためだけに動いている。何のための会議なのか分からなくなったりはしないのだろうか?気候変動問題をテコにして、自分たちがオイシイ目をしようというのだろうか...