日本の中期目標の受け止められ方について(5)

AWG-KPの午前のセッションが終わった。昨日発表された日本の中期目標については、一切触れられなかった。周りの人にいろいろ聞いていると、昨夜、非公式にディスカッションが開催されていて、すでにそこで徹底的に叩かれていたみたい…

というわけで公開の会議ではほとんど何も触れられなかったのだ。

他国から称賛されなくとも、それでも、胸をはって最後まで気を抜かず交渉に当たってもらうしかない。ガンガレ、ニッポン!

それはそうと、議論を眺めていて思うことがある。

米国が京都議定書を批准していないため、AWG-KPでは、米国の姿がない。途上国は、先進国全体の削減目標を求めるが、世界最大の排出国である米国が入っていない以上、そこで目標を決めても意味がないような気がする。世界全体で温室効果ガスを削減するためには、米国も途上国も入ったAWG-LCAで決める必要があるのではないだろうか?

AWG-KPでも、AWG-LCAでも、世界各国が、子供の喧嘩のような揚げ足の取り合いをし、自国の利益を高めるために、各国が利益を最大化するために、エゴを剥き出しにしてぶつかり合う。見ていて悲しくなる。やはり、こんな条約を批准する必要はなかったのだ。米国は、批准することなく、自分の論理で世界をリードしようとする。それが一番賢いやり方に見える。まさに、正直者がバカを見る世界だ。

世界各国の交渉団は、きっとそんなことは考えず、自国の利益のためだけに動いている。何のための会議なのか分からなくなったりはしないのだろうか?気候変動問題をテコにして、自分たちがオイシイ目をしようというのだろうか...
by yoshinoriueda | 2009-06-11 21:07 | 旅・風景・グルメ | Trackback | Comments(0)

清涼剤はSilicon Valleyの抜けるような青い空。そして・・・


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