「技術評価で使われる手法」として実しやかに紹介されているが...
2004年 09月 03日
確かに、リアルオプションの手法は知っていても損はないが、別に、「共有される」とまでいえるほどの手法ではないのではないか。所詮、コンサルタントの言い訳の道具に過ぎないような気がする。
それに、第3章にかかれているPL-X社のTRRUという指標。「企業価値の参照値として極めて有用である」(p.75)というほど有用だろうか?これも、他人がデータベース化したものを権威あるものとしてとらえ、それを言い訳に使おうとしているように思える。
体系的に考えるとか、多くの人を説得するために数字を利用するということに問題はないが、ちょっとキーワード的に受けそうなものや、一例を取り上げて万能であるかのように説明するのはいかがなものか?
著者らには、日本の有名私立大学のビジネススクールにおけるMOT教育関係者も含まれているが、こんな内容を本気で教えているとしたら、日本のMOT教育はますますおかしな方向に行くのではないだろうか?